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日記一覧

半藤利一著『歴史と戦争』(幻冬舎新書)を読んだ。この本は先に読んだ澤地久枝著『昭和とわたし/澤地久枝のこころの旅』(文春新書)と同様に編集者(石田陽子)が著者の全著書を読み、その要点をアンソロジーにしたものだ。半藤さんは近現代史とくに戦争史

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エドゥアール・グリッサン著(小野正嗣訳)『多様なるものの詩学序説』(以文社、2007年6月)を読んだ。この本はずいぶん昔に買っていたものだが、なぜ取り出して読んだかというと、最近同著者の小説『第4世紀』(インスクリプト)が管啓次郎さん(僕は

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グスターボ・アドルフォ・ベッケル著(山田真史訳)『スペイン伝説集』(彩流社)を読んだ。グスターボ・アドルフォ・ベッケル(1836年〜1870年)はスペインの詩人、作家でセルバンテスと並ぶスペイン近代文学(モデルニズモ)の代表的作家。私が習っ

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澤地久枝著『昭和とわたし/澤地久枝のこころの旅』(文春新書)を読んだ。たまたま本屋で手にした澤地久枝さんの本だ。ただし澤地さんの新刊本ではなく、彼女の全仕事から抽出した短い文章をセレクトして、編集者(石田陽子)が「私の満州」「棄民となった日

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「記憶にございません!」(三谷幸喜)を見た。私は三谷幸喜が好きで、三谷幸喜の映画はほぼ全部見ている。最近は行っていないが、芝居も見に行っていた。三谷の最新作だ。冒頭に「架空の国の話」とあるが、「日本」の政治風刺のコメディであることは明らかだ

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高崎宗司著『植民地朝鮮の日本人』(岩波新書、2002年6月)を読んだ。たまたま先週、スペイン語講座に行っているアジア図書館で見つけて借りた。この本を手に取り、読んでみようと思ったのは、田中伸尚さんの『ドキュメント昭和天皇』(全8巻)の中で植

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「帰れない二人」(ジャ・ジャンクー)を見た。現在の中国映画で私が贔屓なのジャ・ジャンクー。中国「第五世代」監督の陳 凱歌は映画を作らなくなったし、耽美的作風が好きだった張芸謀は北京オリンピック開会式・閉会式で総監督をした以降、体制的になった

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黒岩比佐子著『日露戦争 勝利のあとの誤算』(文春新書)を読んだ。この本をなぜ読んだかというと、先に同著者の名著『パンとペン/社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』(講談社)を読んだからだ。この本は日露戦争後のポーッマス講和条約反対した日比谷

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田中伸尚著『ドキュメント昭和天皇 第7巻・延命』(緑風出版)を読んだ。この巻はタイトルに「延命」とあるように、米軍(マッカーサー)の占領下、天皇と木戸内大臣ら宮中グループは天皇制護持のため天皇制延命の工作を図る。この中で非常に興味を持ったの

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「ダンスウィズミー」(矢口史靖)を見た。矢口監督には「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「WOOD JOB! 」等の作品があり、抱腹絶倒でいずれも音楽性が高い。今回の作品は催眠術師に催眠術をかけられ、音楽を聞くと踊り出すというお話。ミュージカ

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読みついできた田中伸尚著『ドキュメント昭和天皇 第6巻・占領』(緑風出版)を読んだ。いよいよ米軍による占領だ。8月15日の敗戦以降、天皇裕仁と宮中グループの「国体護持(天皇制護持)」を米国との間にどう取りつけていくかの暗躍が始まる。その詳細

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クエンティン・タランティーノの新作「ワンス・アポン・ア・タイム・ハリウッド」を見た。「昔、昔・・ハリウッドで」という語り口で、タランティーノの映画体験の原郷を語り出す映画だ。誰かが(確か井筒和幸監督)アルフォンソ・キュアロンの「ローマ」(監

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