コーエン兄弟の作品。
5つ子の生まれた大富豪の家から赤ちゃんを盗もうとする話だ。
「刑罰にはリハビリ的な意味と復讐的な意味とがあるそうだ」
死刑は明らかに復讐だろうと俺は思っている。
社会的に更正不可能で、やった事が重過ぎて、生涯を懸けても償い切れ無い罪を犯した人が死刑になるんだと俺は勝手に思っている。
未だ捕まっていないし、今後も法で裁く事が恐らく不可能だが死刑に当たる罪を犯している人間を何人か俺は知っている。
俺は、郵便屋として平凡な人生を送る予定だったが、今の様な特殊過ぎる立場に俺が置かれる事になった切っ掛けを作った奴等だ。
そいつ等は、法で裁かれ無い事をいい事に、やりたい放題に国内外で起こる事件に関与して来た。
俺はそいつ等を決して許さないだろう。
「愛に満ちた美しい世界だから
早く産んでやらないとかわいそうだという」
結婚仕立ては世界が薔薇色に見えるんだろうか?
俺も結婚したかったが、今40歳で、このままでは結婚出来ないかも知れない。
30台になってから、女性に連絡先を渡した事が二度有ったが、何れも連絡して来ないままだった。
赤ちゃんが盗まれる、という事で、リンドバーグ夫妻を思い出した。
遺体で見付かったそうだが、残念な事だと思う。
「夫婦交換するんだよ」
正直何を言っているのか理解に苦しむ。
欲望のまま生きているとこうなるのか?
「俺は責任ある大人として家族を養えない」
俺も、今の年収は年金だけだから、妻を迎えたり、子供を造る余裕は無い。
良い企業に就職出来るアテも無い。
そもそも、(以前は仕事をしながらやっていたが)預言者としての勤めと、障害も有るので、それ等で精一杯だ。
障害に付いては、この病気が無意識下にも作用している事が分かったので、働きながら病気と闘うのは難しい。
或る判断をしたとして、それが正常な思考からのものか、或いは病気に寄る異常な思考からか咄嗟に判別出来ないケースが多々有る。
その為、自分の思考が正常か異常かを常に検証出来る環境が必要で、これは預言者としての判断に付いても異常な思考が介入しない様に文章を認める前に一呼吸置いて見定める必要が出て来たからだ。
俺は赤ちゃんは欲しく無い。
その代わりと言うか、幼稚園児位の子供が無性に欲しくなる時が有る。
その位の子供と一緒に、ニュース番組を見ながら、目の前で預言して、その術を教えてみたいと思った事なら有る。
だが、弟子を取る気は無い。
もし、万が一俺の信仰と才能が誰かに発見されて教えを請われても教える積もりは無いが、我が子になら後を継がせてみたいとは思う。
預言は信仰と先見の明の二つが揃って初めて発現される。
信仰は聖書を読めば自然と身に付く。
だが、先見の明はどうだろうか?
それを、今では消え掛かっている未来だが、我が子に引き継ぐ事が可能なのかどうか試してみたかった。
それが悔やまれる。
この時代なら許されたんだろうが、こんなスタントは残酷過ぎて、今やったら非難の嵐では無いだろうか?
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