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2021年09月27日00:27

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佳人薄命 vs 国際派

ともに芦川いづみがヒロインの日活映画:
1『佳人』(1958年2月公開、滝沢英輔監督、モノクロ)
2『アラブの嵐』(1961年12月公開、中平康監督、カラー)

1『佳人』の主人公(葉山良二)は兵庫県の日本海側の町、豊岡の出身。東京の大学生となっていたが、学徒出陣で出征。海軍に召集され南太平洋戦線で戦っていたが、終戦後帰還する。幼馴染で互いに好意を抱いていた旧家の令嬢つぶら(芦川いづみ)は、小児麻痺のため歩くことができず、座敷に閉じ込められ、本を読み聞かせられて育った。主人公はただ一人の友だちだった。父、兄、母と相次いで亡くなって家運も傾き、意に染まない男(兄の同級生でいじめっ子だった)の嫁になっていた。主人公は彼女への思いを抱きながらも、東京で就職し、結婚して子供もできた。そのことを知った彼女は、自ら命を絶つ。

2『アラブの嵐』は、1がモノクロで戦前・戦中のシーンが大半なのに対し、カラーであり、設定もストーリーも戦争はおろか「戦後以後」である。公開年がわずか3年しか違わないが、中身の落差は巨大だ。芦川いづみの役も、英語、フランス語はもとよりアラビア語にも堪能で、デザインの勉強のためパリへと向かう行動的な現代女性。同じ飛行機に乗り合わせた主人公(石原裕次郎)は大企業の社長の孫で課長だが、会社のお荷物で、厄介払いにパリ支社へ島流しになる。ただ2人はアラブ独立運動のナショナリストと帝国主義者の争いに巻き込まれ、ピラミッドと砂漠を背景にアクションを繰り広げる。アラブ美人の女性クラブ歌手も裕次郎らと絡む。


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