AKBグループの総選挙が今年は行われないことを受けて芸能ジャーナリストが書いた文章を読んだ。総選挙中止は、秋元康によるビジネスモデルがほころび始めたことの表れだという。
NGTの事件だけでなく、韓国進出の失敗が大きいという。秋元康はかねてより、KPOPがメジャーリーグだとすると、AKBは高校野球だと、歌や踊りなどのレベルの差を自覚していた。だが、日本には、ハイレベルのプロ同士ではなく、少年少女たちの健気な姿を尊び愛する風土がある。春と夏の甲子園大会はその代表である。
秋元康は、この日本人の特性を芸能ビジネスに取り込むことに巧みだった。少女たちの歌や踊りや演技をメジャーリーグのレベルまで鍛え上げるのは、カネも時間もかかる。ならば、拙くとも支持してくれる分厚い客層にめがけてリリースすることで、市場が成立する。そして10数年が経ち、ピークを過ぎた。秋元康は次の一手を考えているのだろうが、なかなか見えない。
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