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2018年01月16日01:00

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張り手とかち上げ

相撲協会の横綱審議委員会が、白鵬の相撲の取り口で近ごろ連日のように見られた「張り手」と「かち上げ」を「横綱にふさわしくない」「美しくない」「見たくない」と厳しく批判した。全国の相撲好き、大相撲ファンの多くも同感だったと思われる(少なくとも僕自身はそうだった)。

ただ一方で、池坊相撲協会評議委員会議長やビートたけしなど、張り手もかち上げも昔から取り口の中にあり、「ルールで禁じ手ではないのだから、横綱白鵬にだけ注文を付けて縛るのはおかしい」という指摘もある(さらに、相撲関係者や相撲通には、「相手力士が技量を上げて、立ち合いのタイミングを外すなどすれば対抗できる」という意見もあるが、これは大部分の現役力士には高度すぎるか)。

確かに、「禁じ手ではないのに、自粛を求めるのはおかしい」という意見の方が、純論理的には筋が通っている。もし大相撲がオリンピック種目とは言わずとも、『国際スポーツ』になろうとするなら、明文化するのが困難な、日本人の多くが共有する「伝統」や「美意識」(いわゆる「品格」など)には頼れなくなるだろう。

仮に「連日のように張り手や(肘打ちまがいの)かち上げをさせない」ことを目的にルールを作り、明文化するなら、例えば「張り手は1場所15日間で2回まで。3回目以降は自動的に負け」にする。また「かち上げ」のうち、「体当たり的かち上げは問題ない」が、「肘打ち的かち上げは反則で負け」といったルールと規定の明文化が必要だろう。

ただ、こうしたルールの明文化によってできるのは、国際化可能なSUMOではあっても、明文化されない美意識が支えてきた大相撲とは別のものだろう。

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