麻生副総理の発言で物議をかもした「ナチスドイツが合法的に政権を奪取したという神話」!が批判されているらしい。今日の朝日書評欄に取り上げられた長谷部恭男・石田勇治著『ナチスの「手口」と緊急事態条項』(集英社)で。
「ナチスが国家テロを用いて自由な言論を封殺した」という事実が覆い隠されていると!
(ヴィスコンティの『地獄に堕ちた勇者ども』は、その時代を描いて魅力的な映像にしたことを思い出す)
もう一つ。同じく書評欄の中島岳志著『親鸞と日本主義』(新潮社)は、三井甲子や蓑田胸喜など戦前の右翼をはじめ亀井勝一郎など著名な著述家や真宗大谷派幹部などが親鸞の思想に国体論の根拠を求めたのは、親鸞の思想の中にその構造があったと指摘しているらしい。
ただ、評者の原武志は、著者が触れていない真宗大谷派の竹中彰元は、親鸞思想に忠実たらんとして反戦活動を続け、検挙されたことを指摘している。また、この本には親鸞自身の原典が全く挙げられていないことを残念としている。
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