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2015年09月05日19:57

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日本の現場vsトップ

「日本は素晴らしい」「日本人ってこんなに凄いんだ」という主旨のテレビ番組が、もう何年も前から定番番組の一つとして定着している。すぐ思い浮かぶだけでも、所ジョージや爆笑問題が司会をしている番組があり、ほかにもある。
こうした傾向について、マイミクで今、中国で日本語を教えているTさんは、一時帰国の折、「いいことだ」と言っていた。

番組の内容はといえば、伝統工芸等の職人の技術や、工場の製造現場、サービス業の現場など、「ものづくり」をはじめとする「現場」ばかり。そう思い至ると、思い浮かんだのが、1年前に聴講した日経新聞主催のシンポジウム(講演とパネルディスカッション)である。

テーマは「企業の統合報告」。イギリスから統合報告推進団体のトップを招き、日本の会計士団体のトップが講演し、パネリストとして、大学教授や大企業の経営者・中堅幹部、シンクタンク研究員などの論客たちが登壇した。
変にぼやかさず、1年前のメモの一部をそのまま引用してみる。

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ディスカッション1 「価値創造を実現する経営と企業報告」:
・企業価値を株価の面からみた場合、世界の株式市場で日本だけが一人負けしてきた。新興市場はもとより、米国・ドイツ・英国などでも30年前の7、8倍から10倍程の株価であるのに、日本だけが30年前と同じ水準に低迷している(三菱商事もその1社)。

・日本企業は総じて、ROE、ROIなどの資本効率が低い。日本企業は、資本効率を高める企業価値経営に転換すべき(モデレーター(司会)を務めた伊藤邦雄一橋大学教授による「伊藤レポート」でも提言されている)。日本企業の現場は今でも、イノベーション力が高く、トップレベルにあることを考えると、収益力が低いのは、経営トップに問題があるためだと考えられる。

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ここで言われているのは、日本は「ものづくり」などの「現場」では今でも世界のトップレベルにあるが、企業経営者が優秀でないために、企業価値=株価が世界で一人負けしている。「現場は一流だが、トップは二流だ」ということ。

さらに企業経営に限らず、昭和史の本で読んだことだが、過去に遡って日中&太平洋戦争でも、指揮官の無能さが指摘されていたことも思い出す。

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