黒澤明監督の作品。
黒澤映画初のカラー作品だ。
或る街の変わった人達の話だ。
「さあ、発車しようぜ」
見えない電車を運転するこの青年は恐らく統合失調症だろう。
かく言う俺もその病気だ。
以前、信号機の無い交差点で、右を確認し、次は左、もう一度右を見たら、さっき確認した時には居なかった車が走って来るのが見えた。
走って来た車が幻覚か?
それとも最初に確認した時に車が見え無かったのが幻覚か?
どちらにしても、外を歩くだけで危険だ。
だがどちらにしても、俺はこの青年の様に訳の分からない行動はしていなかったと思う。
「でも、そうばかりも言えないんだよ
確かに日本人には木造建築が合ってるけれど、民族の性格まで、それに順応して、持続性のない薄弱な人間ばかりになっても困るからね
外人の性格と能力を支えてきたのは、石と鉄とコンクリートで造った家の中に住んできた生活だよ」
今のSNS等に見られる日本人とおぼしき人間の性格は「持続性のない薄弱な人間」とは違う様に感じる。
尤も、今の日本人が石と鉄とコンクリートで造った家に慣れてしまったからかも知れないが。
「人間、働くのにも限度があるし、自分の事を考える権利もあるんだ」
俺は余り自分の事を考えている余裕は無かった様に思う。
病気になる前は会社の為に命を懸けていたし、病気になってからは病気との闘いと世界の事を考えていた。
結婚したかったが、気が付けばもう40歳だ。
余程の事が無い限り結婚は難しいだろう。
だから、何時か報われる様にとヨブの様に「俺は間違っていない」と言い続けている。
「もう何もかも嫌になりました」
俺もこういう心境になる事なら有る。
預言者として「成果」は確実に出している筈なのに、それに伴う「評価」と「報酬」が未だ無いからだ。
13年も預言者をやって来て「それ」が無いという事はひょっとしたらわざと見ない振りをしているのでは無いかと思う事も有る。
だから、俺が死んだらほぼ確実に「祟る」のだ。
そうで無ければ「示し」が付かないから。
悪い事をやった奴等に「それは悪い事だった」と良く良く考えさせなければならない。
でなければ、この世界が「悪」に染まってしまう事になる。
ただ、俺も何時迄生きているのかは分からない。
取り敢えず、障害を背負った母が亡くなる迄は我慢しようとは思うが、母が死んだら分からない。
その場合は「自殺」じゃ無くて「殺人」だと書き記しておく。
生まれ変わりが「有る」としても、俺はこの世界は御免こうむる。
どうしても生まれ変わらなければならないのなら異世界転生みたいなファンタジーが良い。
それと、以前、病気になった当初「ヨハネの黙示録」を引き合いに出して「神」と「人間」の対決だ、みたいな事をチラッと書いた様に思うが、あれの「人間側」の勝利条件(というよりは「人間」と「神」の勝利条件という可きだが(どの道「神」は負け無いので謂わばWin-Winになる訳だが))は最終戦争を回避して人類が一つに纏まり、この地上を調和の取れた天国の様な楽園に変えて「神」を其処に招き入れる事だ。
以前にも書いたと思うが、誤解の無い様にもう一度書き記しておく。
決して「神」を否定したり「神の使者」を踏みにじって殺せば良いという様な程度の低い話では無いので勘違いしてはいけない。
その先に有るのは最終戦争で有り、人類の滅亡「ヨハネの黙示録」の再現で有り、それは預言の成就で有り「神」の勝利だ。
「神」の勝利の方はひょっとすると俺が生きている内に見られるかも知れないが「人間」の勝利は多分俺が生きている内には見られ無いだろう。
その位、今の「人間」は未熟だ。
それにしても、血が繋がっていないとは言え自分の娘と寝るこの父親は最低だ。
家に金を入れる事もせず、娘が稼いだ金で酒ばかり呑んでいる。
呑むなら自分の金で呑めと思う。
「ねえ、僕のワイフがね、そりゃ…
君たちにはね、3文のね、値打ちがないと見えるかもしれないけどね
僕のためにはね、苦労したんだよ、ええ?
食う物も食わなくて
水ばかり飲むような生活をやって
辛抱したんだよ」
俺の人生は大半が苦しい事ばかりだったが、そんな時に寄り添ってくれる女性は一人も居なかった。
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