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2021年08月25日09:04

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赤木圭一郎、中平康、芦川いづみ

昨夜観たのが、
1『赤木圭一郎は生きている 激流に生きる男』(1967年公開)
2『誘惑』(1957年公開、中平康監督)
ーーともに「芦川いづみ」で検索。

1は1961年2月21日、21歳の若さで死んだ赤木圭一郎(1939〜1961年)の死亡時点で撮影中だった未公開作品「激流に生きる男」と、関係者のインタビュー映像などを合わせて編集され、その死から6年後に公開されたもの。相手役の芦川いづみはインタビューにも登場し、赤木圭一郎について「スターに必要なものを全て備えていた人。孤独で、ニヒルで、どこか寂しそうな」といった趣旨を話している。もう一度見ないと正確な文言は不明だが、この、芦川のいう赤木圭一郎の特質、同じようなことを言葉を換えて3度も言っていたのが印象に残る。ただこの特質は、例えば石原裕次郎とは違っている。裕次郎には、育ちの良さからくる、もっと明るく軽いものがあると思う。芦川の言葉を補えば、赤木には「今までのスターとは違う、独自の存在感」があったということか。

2『誘惑』は、銀座で洋品店を営む55歳のやもめ(千田是也)の父親と前衛華道の若手グループのリーダー格の娘(左幸子)、彼らの周囲の人物たちが織りなす都会派ロマンチックコメディ。ネットでいくつか評を見ると、中平康の最高傑作という人もいたが、果たしてそうか。化粧っ気がなく不愛想な洋品店の店員(渡辺美佐子)が初対面の怪しげな男に「君はいい顔をしているのだから化粧をしなさい」と言われてその気になり、美人に変身して性格も社交的になるなど、現実の戯画だとしても設定が安易すぎる観もある。
 芦川いづみが二役で少し出るが、「ファンには許せない」シーンまである。『結婚相談』もそうだったが、中平康には「芦川いづみに対する屈折した性的嗜虐志向」があったと思える。
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