book『丘の上のバカ／ぼくらの民主主義なんだぜ２』（高橋源一郎）

高橋源一郎著『丘の上のバカ／ぼくらの民主主義なんだぜ２』（朝日新書）を読んた。朝日新聞連載の「論壇批評」の最終回まで１２回分と２０１１年以降に政治・社会についての論じたものをまとめた本である。昨年５月に私の地元の講演会で講演をしていただいたこともあり、大変興味深く読んだ。講演でも夏にルソン島に行く予定だとお聞きし、その後朝日新聞に掲載された「伯父さんはルソン島に行った」は私の父が中国で戦死していることがあり、伯父さんの死を「現在」からとらえる視線に大変感銘を受けた。本書中の「死者と生きる未来」には感動した。また、この本は高橋さんの『ぼくらの民主主義なんだぜ』の続編にあたり、民主主義の発祥の地であった「アテネの民主主義」が現在的視点からとらえ直されていて大変新鮮でおもしろかった。おすすめの本です。