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2023年05月21日21:03

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トランスジェンダー、ジャニーズ、堀内誠一

読了はしていないのが多いが、最近読んだ本を挙げると、
1 エリス・ヤング著、上田勢子訳『ノンバイナリーがわかる本 heでもないsheでもない、theyたちのこと』(明石書店、2021年12月25日初版第一刷発行)
2 ジュリー・ソンドラ・デッカー著、上田勢子訳『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて――誰にも性的魅力を感じない私たちについて』(明石書店、2019年4月15日初版第一刷発行)
(3 ジュディス・バトラー著、竹村和子訳『ジェンダー・トラブル フェミニズムとアイデンティティの攪乱』(青土社、2018年2月20日第1刷印刷、3月1日同発行)
4 平本淳也&ジャニーズ同窓会編著『ジャニーズ噂の真相Q&A』(鹿砦社、1996年10月25日初版第一刷発行)
5 その他、堀内誠一氏の澁澤龍彦との往復書簡も含む絵入り手紙など数冊。

1「ノンバイナリー」(トランスクィアやフリュイドクィアもほぼ同義)とは馴染みのない言葉だが、自分の性を生まれた時とは異なる性別とするトランスジェンダーの人たちのうち、「自分は男性でも女性でもない」「両者の中間」などと考える人たちのこと。最初は馴染めなかったが、途中からむしろそれは当然だろうと思うようになった。

かつては性「転換」手術、「男から女になった」などと言われたものだが、それらは不正確だとの認識に達した。外科的手術によって外性器の見かけを変え、ホルモン注射を続け、異性らしい服装をして、化粧をしても、体の全細胞は元の性別のまま。外見が異性らしく見えるだけである。だから自己の性への認識が男と女の中間だったり、どちらでもなかったりするのは当然のことなのだ。生物学的な性別とは別に、人間には「ジェンダー」があると1950〜60年代に提唱されるようになり、現在までに多くの国で広く認められるようになった。

なお2の「アセクシュアル」は、男性にも女性にも性的魅力を感じない人で、「アロマンティック」は誰にも恋愛感情を抱かないこと。そういう人たちもいるということ。
(3はレスビアンのアメリカ人女性哲学者の本。小難しいので後回し)

4はジャニーズジュニアだった人の暴露本(もっとスターだった人の古本はプレミアがついて高い)。それにしても、ジャニー喜多川という人物は、自己の少年愛と芸能ビジネスがないまぜになった独自のビジネスモデルを展開し、それを大手メディアも共犯関係にあって助長し、負の側面は黙認してきた。ジャニー氏に嚙みついたのは、一握りの出版社だけだった。ためにジャニー氏は存命中に社会的制裁を受けることなく、「怪物的人生」を全うした。

5の堀内氏を僕が知ったのは、恥ずかしながらごく最近。彼がアートディレクターとして大活躍した発行部数の多い有名媒体、anan、POPYE、BRUTUSといった雑誌や、谷川俊太郎訳でミリオンセラーになったマザーグースの絵本は、当時あまり読まなかったので。その堀内氏を、澁澤龍彦や谷川俊太郎は惜しみなく「天才」と呼んでいる。しかも、そのイラスト、挿絵と文章には親しみやすさの中に批評精神がある。
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