mixiユーザー(id:7131895)

2020年11月27日23:57

25 view

『思想検事』

表題の岩波新書を読み始めた。

思想検察は、悪名高い「特高警察」ほど知られていない。実際にその規模で見ると、特高警察には最大時で警察官が総数で約9000人いたが、思想検事の総数は最大時で78人だったという。しかし思想検察は、戦前・戦中の日本で「国体」に反すると見なされた思想・言論を取り締まる上で、特高警察とともに治安体制の双翼を担った。

思想検事は、治安維持法をはじめとする治安関連法令の立案から運用までの主役となった。その運用から生まれた産物として、昭和初期における左翼の大量の「転向」もあった。

左翼運動史の対極には、声高な主張も明るみに出るもこともない、「治安当局の思想と実践」の歴史があった――そのことを知る。
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する