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2019年02月23日01:45

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高倉健は戦後最大のスターだった

のではないか。『健さんと文太』を読んだ後、そんな気がしてきた。

実は僕は、高倉健の映画をあまりまともに観ていない。映画館でもテレビでも。しかし、だからこそ、彼は観客を超えて日本国民全体に、日本の男のあるべき美しい姿を体現し、見せ続けたように思えるのだ。

高倉は東映時代こそ任侠映画の主役として年に10本も出ていたが、著者の日下部氏は、フリーになった高倉健を起用しようと思わなかったという。理由は高倉を御す自信がなかったから。実際に高倉は、東映が「青春の門」をリメイクしたとき、同じ福岡出身の人気作家で原作者の五木寛之などの人たちのたっての希望にもかかわらず、どうしても受けず、菅原文太が代役となった。日下部氏は、子持ちの役は自分に合わないと考えていたのでは、と推測している。

ともあれ、無口で不器用だが、他人の目は気にせず、最後まで信念を貫く男。ーーいつもそんな役を演じてヒーローになる。

東映をやめた後は、自分に合った役を選んで演じるのと同じくらい、自らが創り、日本国民が抱いている「高倉健」を演じきった。

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