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2023年01月31日06:43

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「ユーミン」はこうして生まれた

山内マリコ『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』(マガジンハウス、第1刷発行は2022年10月)を読んだ。

タイトルは「小説」とうたうが、描かれた当の松任谷由実が「これはノンフィクションというより、ルポルタージュに近いかもしれない。」と感じている。作者は1980年生まれだから、描かれた「荒井由実」時代は、生まれるずっと前のことである。松任谷由実にとことんインタビューしたのは当然として、周囲の人たちに取材したり、ポピュラー音楽史はもとより戦後史を相当に勉強した成果から、面白いと思ったエピソードや重要なことを拾い上げて綴ったのだろう。

これを読むと、ユーミンこと、荒井由実=松任谷由実という、同時代(ちなみに僕と同世代)のシンガーソングライターの草分けだった時代から、半世紀にわたり第一線にいる、また今の言葉でいえば「巨大なインフルエンサー」がどのように誕生したのか、その過程が、いわば「時代の必然」のように受け入れられる気がする。

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