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2016年01月05日00:58

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池田勇人って

図書館から借りている本の1つが『沢木耕太郎ノンフィクションVII 1960』。

後半に収載された「テロルの決算」は既読だが、前半の「危機の宰相」については知らなかった。池田勇人は、60年安保反対運動が高揚し岸信介が退陣した後の1960年7月から東京オリンピックの翌月、1964年11月まで首相を務めた。日本の高度成長期を代表する政治家だろう。沢木は池田内閣が掲げたスローガン「所得倍増」を「戦後最大のコピー」だという。

その池田勇人は、大蔵省入省後、病気で休職、療養、ついには退職したが、奇跡的に回復し、5年間のブランクを経て復職できた。しかし当然ながら、省内の出世競争では最も後れを取ることになる。だが、敗戦によって環境が180度転換した。出世して高い地位についていた連中が占領軍による「公職追放」で全て失脚し、いなくなった。そこでメキメキ頭角を現し、夢にも見なかった出世街道を歩んだ果てに政治家に転身した。
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