高橋源一郎著『「読む」ってどんなこと？』（ＮＨＫ出版）を読んだ。誰もが学校で教わった「文章の読み方」では「読めない」ものがあることを、著者が選んだ小説、詩、エッセイ、ノンフィクションを通じて、著者と一緒に本を読み直すとても考えさせられる本だった。私がこのなかで読んでみたいと思った本は、『「もうろく帳」後編』（鶴見俊輔）『ＡＶ女優』（永沢光雄）『天皇陛下にささぐる言葉』（坂口安吾）『審判』（武田泰淳）『大きな字で書くこと』（加藤典明）だ。「問題山積みの文章だけが、「危険！近づくな！」と標識が出ているような文章だけが、それを「読む」読者、つまり、わたしやあなたたちを変える力を持っている。」と著者は考える。（６５頁）これは「読む」だけでなく、「書く」ことにも通じる。最近、「文章教室」に通いはじめたが、「うまい文章」を書こうと思わず、「自分の思いが伝わる文章」を書けるようになりたいと思っている。
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