浜松夏季集会

今年の夏季集会は浜松で行われました。
土曜日の昼頃浜松駅に降りると、駅前にいた女性が
「ブリッジの方ですか？」と言われた。
浜松でコントラクト・ブリッジの大会があるので駅で案内をしていたとのこと。
あら、なんか競技参加の鋭角的雰囲気があったのかしら！
ちょっと話をする。

わたしたちの会場は駅近くのホテル、荷物を置いて「楽器博物館の見学」
浜松は昔住んでいたところですがもっと田舎の方で、しかしやはりというか、
駅あたりは大変貌こんなに賑やかではなかった。

今年の演目は「短歌バトル」
ゲストに大辻隆弘さん、平岡直子さんを迎えて。
持ってくる歌は新しい歌というのがよかった。

平岡直子選

　　ユニクロに誰にもさわれない月の模様のシャツがあってもいいね　　正岡豊
平岡・ユニクロと言う卑近なものに手を触れることが出来ない月の取り合わせ。
　　　手触りの優しい月へのあこがれ、「あってもいいね」小声の絶唱。
中地・さわれないは「月、模様、シャツ」どれにかかるか。
　　　あいまい、逃げている。

大辻隆弘選

　　浦の字のつく駅をゆくひとらみなどこかしっとりと湿っておりぬ　道券はな
（質問の時間がなかったので、後で大辻さんに聞きにゆく）
とうこ・浦の字のつく駅をゆく、ここで切ると作者が現れる。
　　　　浦の字のつく駅をゆくひとらみな、と続けると作者の位置はどこか？
　　　　二句切れという考えはなかったでしょうか。

大辻・二句切れはありません。（だいぶ考えて）

ぜんぶで８首の歌が出てきましたが中で良かったのはこの歌かな。

　　さびしいと思ったことのある町をとまりつつとまりつつバスがゆく　虫武一俊


わたしたちの歌会は次の日朝から昼過ぎまで座りっぱなし…。

詠草

　　カフェラテに描かれしハート飲み干せりしばしふたつのこころ容るからだ

K・もう一つのハートは恋人、相手の気持ちを入れたからだ、面白い。
K・（違うｋさん）自分のこころと描かれたハートの二つあるという意味だろう。
　　面白がり過ぎ
K・（総合批評小池さん）「ふたつのこころ」分からない。　
　　「容る」の活用間違い「容るる」（終止形ではだめかいな？）

と不人気でございました！
複雑愉快な体よ、いま、みたいなことを表したかったのです。

歌会会場では左隣のKさんとKさんの心臓ステントの話を、右隣のKさんとは、
真面目な歌の話をしました。今までほとんど話をしていなかった方です。
会話苦手な私としてはかなり健闘しました！

地方大会で嬉しいのは友人に会えること。
以前何処かの会でお会いして楽しく、手紙のやり取り、年に一度七夕のごとくに、
夏の会へ出席すると会える友人です。ずっと一緒につまらない話でもくっくっと笑って。
別れるときどことなく懐かしい感じがして、いつまで出来ることかなあ…と。


象嵌の施されたチェンバロ（1600年）
マヤの土笛