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2018年05月03日10:08

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book『(増補新版)抵抗者たち/反ナチス運動の記録』(池田浩士)

池田浩士著『(増補新版)抵抗者たち/反ナチス運動の記録』(共和国)を読んだ。池田さんが1980年に出された同名の本の2度目の増補新版だ。ナチスに対する様々な抵抗が詳細に描きこまれていて、実に読み応えがあった。「序章・最後の蜂起」の章末を引く。「失敗した試みは、(中略)無と見えるもののなかには、多くの、ほとんど圧倒的な大きさをもったマイナスとともに、いくばくかの希望が孕まれている。黙殺と神話化の間で消え果てようとするこの希望を洗い出し、それを個人の英雄的行為のなかに埋めてしまわないことが、本書の主要テーマである。」内容の要約は不可能なので、目次を記し。

第1章 第1章 消された叫び──白バラと将校グループ
第2章 地下の同志たち──共産主義者とキリスト者 
第3章 血と土にまみれて──〈国民〉たちの日々
第4章 あらかじめ見捨てられた抵抗──戦争と崩壊
終 章 最初の蜂起──ブーヘンヴァルト・一九四五年
後 章 解放ののちに──自由と共生への遠い道

今回の改定で書き加えられた後章で取り上げられた、(解放後、主人公の警部とユダヤ人女性とのパレスチナへの旅を描いた)オランダの小説『警部』(邦訳は『遙かなる星』角川文庫)を読みたいと思ったが、古本では高価、図書館にもない。とても残念!この後、すこし間をおいて、池田さんの『ヴァイマル憲法とヒトラー/戦後民主主義からファシズムへ』(岩波書店)を読もうと思う。
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