mixiユーザー(id:24322169)

2017年09月27日09:32

58 view

book『いちまいの絵』(原田マハ)

原田マハ著『いちまいの絵/生きているうちに見るべき名画』(集英社新書)読んだ。私は絵画を題材にした原田マハの小説が好きだなのだが(買い置いて読めていない本が数冊まだある)、この本の26枚の絵画に対して原田マハが何に感動し、新たな創造物の世界に参入したかが詳細に書かれていて、大変おもしろかった。私の好きな絵も出てくるし、まったく知らなかった画家の絵も出てくる。さすが優秀な元美術館のキューレーターだったのだと思わせられた。私が26作品のうちチェックを入れたのは、セザンヌ夫人(セザンヌ)バルコニー(マネ)、大壁画「睡蓮」(モネ)、エトワール(ドガ)Number IA,1948(ジャクソン・ボロック)、シーグラム壁画(マーク・ロスコ)、テワナ衣装の自画像(フリーダ・カーロ)だった。案外印象派の絵が好きなのに気がついた。原田はピカソの「アビニヨンの娘たち」を次のように見る。「一枚の絵に秘められた、強烈な力。何もかも変えてしまうほどの革新的な表現。抜きん出た技術。あるいは、画家の思想。先見性。個性。/そういうものが備わった絵画が、美術史の中にあまた存在している/この一枚の絵があったから、美術史は大きく転換期を迎えた。あるいは、新しい美術の時代が始まった。後生の芸術家たちが大きく飛躍できた。」
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する