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2017年09月10日15:04

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book『靖国神社が消える日』(宮澤佳廣)

宮澤佳廣著『靖国神社が消える日』(小学館)を読んだ。買うのを迷ったが、結局タイトルに引かれて買った。著者は元神社本庁幹部、元靖国神社幹部で、退職後國學院大学兼任講師で、靖国神社の国家護持(靖国の「公共性」云々と著者は言う)論者である。著者は靖国神社側の人であり、私は反靖国側であるので、立脚点は正反対だが、読んで見て著者は「論理」の人であるなと思った。たとえば、A級戦犯の合祀については、靖国神社側の合祀決定が「秘密主義」に行われ(それは「宗教法人性」の強調を裏づけるとする)、合祀決定を「国が公に定め、天皇に上奏のうえ決定すること」(のうちの後者が軽じられたと批判する。他にもおもしろい論点(遊就館の大東亜戦争観について、「みたままつり」での露店廃止についての批判、靖国の「テーマパーク化」批判)が散見される。結果としては靖国神社の「国家護持」に論点は向かうので、同意はできない。しかし著者の危機感は、「靖国の公共性の喪失」が「靖国神社の消える日」に向かうというものであった。
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