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2017年07月06日15:42

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book『難民と生きる』(長坂道子)

長坂道子著『難民と生きる』(新日本出版)を読んだ。この本は図書館の新入荷本のコーナーで偶然見つけた。著者は外国暮らしが4半世紀になり、現在はスイスのチューリッヒに住み、チューリッヒから電車に乗ってドイツに出向き、難民支援に取り組む支援者9人とその人たちとの関わりのなかにいる難民の人々を取材した実にすばらしいドキュメントだった。知らないことが多いので、教えられることが多かった。『多くの人が「見て見ぬ振りをすることはできない」「力になりたいというごく自然の感情」ということを口にした。他方、「どうやってはじめていいかわからなかった」「恐れの感情が全くなかったといえば、それは嘘になる」という人もいた。だがともかく、彼らは第一歩を踏み出した。そして踏み出してみたら、それは「思いのほか、自分自身を豊かにしてくれる経験」であり、「多くを学んだ」と異口同音に言うのである。「具体的な経験によって初めて人は、共感の気持を育てることができる」という人。「氷点下の道端で寝る人を知ることから気づきがが始まる」という人。自らの体験をを語る彼らの言葉は、そのどれもが一つ一つ、机上の空論でないリアリティに満ちていた。』(「取材を終えて」)
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