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2017年07月01日10:12

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短歌人 7月号 掲載歌

  
      鎌倉・四月

  藪椿ひとつ咲くところ江ノ電はきりりきりりとおほまがりする

  曇天の膨らめる海にたれも無口こゑ放つともこゑは吸はれて

  物を食ふ人間か否か見極めて鳶はおほきくまはり逸れゆく

  たふれたるディンギーの帆をひき起こす鋼の四肢が夕光のなか

  束の間のお会ひですねえ くわんおんはまなざし眠き春のくらがり

  ゆるやかな御衣(おんぞ)の袖にふとも縋るわが手のびゆけり長谷観世音

  牡丹はそのくれなゐの自らを支へかなはぬ重さに咲けり


鎌倉は4月の末N会の吟行合宿でしたね。
誌上にもちらほら散見されて当日とは違う、も一回の楽しみでした。


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