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2017年06月18日06:42

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book『シリア情勢/終わらない人道危機』『モレの国メキシコ』

この間、体調不良とパソコンに故障で休んでいましたが、再開します。その間に読んだ本は
次の2冊です。

シリア内戦がどのような実態になっているのか知りたくて、青山弘之著『シリア情勢/終わらない人道危機』(岩波新書)を読んだ。あまりにも悲惨で絶望的なシリアの実態に驚いた。「『内戦』であったはずのシリア内戦における混乱を再生産しているのは、シリアにとって異質な部外者であり、シリアの人々は彼らが繰り広げるゲームの駒になりさがってしまったあ。」(「おわりに」)とあるようにその事実への著者の怒りがこの本を書かしめたのだろう。それが同時にこの本の限界でもあると思われた。そのシリア内戦に巻きこまれた民衆の姿とその痛苦な思いが少しも届いてこない感じがした。

マダジュンコ著『モレの国メキシコ』(偕成社)を読んだ。十三のメキシコ料理店でこの本を見かけたので、府立図書館からの取り寄せで読んだ。マダジュンコさんは美術家でメキシコに通い続けてきた。「モレ」とは肉を煮込むソースのことで、丹念に挽かれた何種類ものチレ(唐辛子)、スパイス、木の実、チョコレートなどの思いもよらぬものが混ざっているとのこと。著者はモレの味にメキシコ文化の混交性を感じている。この本はメキシコ・シティの魅力と著者が強く魅力を感じたメキシコの古代遺跡(ピラミッド・マヤ文明)を追いかけた絵・写真・デザイン入りの実に魅力的な本だった。
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