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2017年06月01日06:15

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book『作家的覚書』(高村薫)

高村薫著『作家的覚書』(岩波新書)読んだ。福島原発事故、安保法制の成立等日本社会が大きく変動した2014年から16年までの時評集と講演録が収められている。「作家的覚書」とあるように社会・政治の動きを「言葉」として捉え返し、危機の本質を見据えることだという著者の主張が強く現れていて、とても読み応えのある時評集だった。「必要なことは、『私たちはいま、どういう時代に生きているのだろうか』ということを一人一人が言葉にし、言葉にすることによってかたちにし、かたちにすることによって把握をすることです。いまがどういう時代であるかを言葉にすることによって、初めて私たちは何事かを理解し、考え始めるからです。そうして未来への思いを言葉にし、言葉にすることによって意思をもつ。意思をもつことによって未来が立ち現れる、というステップを、けっしてはしょらないことです。」(「私たちはいま、どういう時代に生きているのだろうか」)私は高村薫の小説を数冊持っているが、読めていない。読んで見なければならないと思った。
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