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2016年07月09日05:46

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book『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(安田浩一)

安田浩一著『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(朝日新聞出版)を読んだ。自民党勉強会での「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」との百田尚樹発言は私たちに衝撃を与えた。著者は沖縄の地元紙「琉球新報」「沖縄タイムス」の記者への精力的な取材のなかから、その攻撃のねらい・背景、沖縄の辺野古基地建設をめぐる状況と沖縄のメディアへの攻撃との関係を明らかにする。実にアクチュアルなドキュメンタリーだった。著者は沖縄の記者について、「その姿が、ただひたすら眩しかった。地表を焦がす沖縄の太陽が、なんのフィルターも通さずに網膜に入り込んでしまうような眩しさを感じた。」と書き、「それはつまり、いま、日本の新聞記者が『当たり前』(注:新聞記者の『軸足』のこと)を放棄し、輝きをを失っているからではないか、と思わずにはいられない。」と言う。(「エピローグ」)そう言った意味で魅力的なメディア論でもある本だった。
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=176648&f=sr

<目次>
プロローグ 新聞記者の「軸足」
第1章 沖縄に向けられる差別の視線
第2章 捨て石にされ、主権を奪われ続ける島
第3章 沖縄と地元紙がたどった軌跡
第4章 ないがしろにされる自己決定権
第5章 「キチタン」記者と権力との攻防
第6章 地元保守による新報・タイムス批判
第7章 歴史の視座から見えてくる沖縄問題
エピローグ 地方紙の果たすべき役割
あとがき
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