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2015年09月14日15:52

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cinema「フリーダ・カーロの遺品」(小谷忠典)

「フリーダ・カーロの遺品」(小谷忠典)を見た。写真家石内都がメキシコの画家フリーダ・カーロの遺品を撮る映画だ。石内都については、広島の被爆者の遺品(衣服等)を撮った映画「ひろしま/石内都・遺されたもの」(リンダ・ホーグランド)があるが、いずれも石内都の遺品通じて浮かび上がる「ひと」のイメージが印象深い。この映画でも、フリーダ・カーロという固定的なイメージ(先入観)ではなく、遺品を見つめたときに浮かび上がるイメージが独特で感動的だ。ふたつの映画を見て、「ひろしま」も「フリーダ・カーロ」も石内にとって同じ視線のもとにあるのだなと感じた。「『ひろしま』も身につける物を中心に撮りました。身につける物っていうのは、もうすでにその人はいない、人はいないけども洋服は残っているという意味において、なにか、なんだろう、人間はいないけれども洋服はある、そういう一つの現実と、洋服がその人を語る、という意味において人間を撮っているのと同じです。なんか、フリーダ・カーロの遺品というよりももっとオアハカという歴史のなかでの衣装ということがすごくこう、分かってきたので、フリーダ・カーロの個的なものではない、ものを撮っているような気がしている。」(「再録シナリオ」)監督について、小谷忠典の評判になったの「ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ」は見ていないが、編集の秦岳志が「阿賀に生きる」の佐藤真の水脈につながる人であったこと、僕が好きな小林茂の「チョコラ」の編集を担当した方だったことを知り、この映画に共感した訳が分かった。
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