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2015年09月10日20:04

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book『あの戦争は何だったのか』(保阪正康)

保阪正康著『あの戦争は何だったのか/大人のための歴史教科書』(新潮新書)を読んだ。太平洋戦争を旧日本軍のメカニズム、開戦に至るまでのターニングポイント、快進撃から泥沼へ、敗戦へー「負け方」の研究、八月一五日は「終戦記念日」ではないー戦後の日本と追い、あの戦争とは何だったのかと問う非常に興味深い本だった。「太平洋戦争を正邪で見るのではなく、この戦争のプロセスにひそんでいるこの国の体質を問い、私たちの社会観、人生観の不透明な部分に切りこんでみようというのが本書を著した理由である。あの戦争のなかに、私たちの国に欠けているものの何かがそのまま凝縮されている。そのことを見つめてみたいと私は思っているのだ。その何かは戦争というプロジェクトだけでなく、戦後社会にあっても見られるだけでなく、今なお現実の姿として指摘できるのではないか。」「戦略、つまり思想や理念といった土台はあまり考えずに、戦術のみにひた走っていく。対症療法にこだわり、ほころびにつぎをあてるだけの対応策に入りこんでいく。現実を冷静にみないで、願望や期待をすぐに事実に置きかえてしまう。太平洋戦争は今なお私たちにとって”よき反面教師”なのである。」(「あとがき」)引き続き、著者の『安倍首相の「歴史観」を問う』(講談社)を読んでいる。

<目次>
はじめに
第1章 旧日本軍のメカニズム
第2章 開戦に至るまでのターニングポイント
第3章 快進撃から泥沼へ
第4章 敗戦へー「負け方」の研究
第5章 八月一五日は「終戦記念日」ではないー戦後の日本
あとがき
太平洋戦争に関する年表
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