mixiユーザー(id:24322169)

2015年08月18日16:40

187 view

book『ヒロシマの少年少女たち』(関千枝子)

関千枝子著『ヒロシマの少年少女たち/原爆、靖国、朝鮮半島出身者』(彩流社)を著者より送っていただき、一気に読んだ。関さんには『広島第二県女二年西組/原爆で死んだ級友たち』(ちくま文庫)があり、安倍靖国参拝違憲訴訟(東京)の原告である。私は関西の原告。前著以降、さらに「建物疎開で死んだ少年少女たちのこと、その中から切り捨てられた韓国の少女たちのこと」にこだわり、徹底的に歴史的事実を明らかにしようとされ、この本にそれらにことが結実された。「そして、広島の誇る『平和大通り』は少年少女たちの『墓場』だったこと」をあらためて記憶し直される。(「最終章」)実に胸を打つ本だった。また、1955年頃から始まった動員学徒を「準軍属」に認定し、遺族年金を獲得する運動の結果、被爆した動員学徒たちが「靖国に合祀」された。その後、沖縄でも沖縄戦で犠牲となり、亡くなった民間人(日本軍に壕から追い出された人たち、子どもまで)「壕提供者」「軍協力者」として年金支給対象者とされ、「靖国に合祀」されている問題を追及する。関さんの「戦後の生」をこめたこの本をぜひ読んでいただきたい。

<目次>
はじめに 平和大通り/少年少女たちの墓場
第1章 慟哭の惨事  
第2章  少年少女たちの戦後
第3章  学校の慰霊碑
第4章  運命の分かれ道/生と死を分けたもの
第5章  靖国合祀/最年少の英霊
第6章  死者が「足りない!」
最終章 あの作業は何だったのか
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する