明けましておめでとうございます。
年明け1発目は映画ではなく、舞台劇についてです。本日WOWOWで放送されたもの。
三谷幸喜脚本・演出、草刈正雄・竹内結子共演の「君となら」です。
【物語】
90年代初頭、夏休みの平凡な家族。
妹(イモトアヤコ)が久しぶりに帰省すると、姉(竹内結子)の恋人が家に初めて来るという。
ところが姉の恋人は70才の老人であり、姉はそれを家族に話せないでいた。姉から話を聞いた妹は、その場をつくろおうと奔走するが、やってきた姉の恋人をその父と誤解した姉妹の父(草刈正雄)が先に対面してしまい、さらに恋人の息子までやって来て、事態は混乱を極めてゆく。
…一つ屋根の下の家族と、訪問してきた娘の恋人親子が巻き起こすシチュエーション・コメディです。
三谷幸喜が最も得意とするジャンルで、たったひとつの嘘が新たな嘘を呼び、パニックに陥るというのも得意分野です。
舞台には家のセットの他に、大掛かりな流しソーメンの装置とバスケットボールのゴールがあり、この2つが大きな役割を果たします。流しソーメンとバスケ、恐らくこの2つを結び付けてコメディを書ける脚本家は三谷幸喜ぐらいのものでしょう。
草刈正雄と竹内結子はさすが。お芝居はお手の物のようでした。
さらに、芸人として知られるイモトアヤコがキーパーソンの1人を演じていますが、これが初舞台とは思えないほど絶妙な間の取り方と演技を見せています。これは天性の才能というものか。
冒頭、三谷幸喜が登場するイントロダクションがあり、「見たあとに何も残らないコメディです」と紹介していますが、元日を爆笑で飾るのにこれは最良のコメディでした。
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