フレディ・フランシス監督、ピーター・カッシング&クリストファー・リー共演という、ホラー映画好きならたまらない映画『がい骨』のDVDが再リリースされたので、購入して見ました。
以前、パラマウントより人知れず国内盤DVDが出ていましたが、長らく廃盤になっていました。今回はTV放映時の日本語吹替版を収録しています。
1965年、ホラー映画の名門アミカス・プロの作品。
シネスコサイズ(テクニスコープ)です。
【物語】
オカルトの研究家メイトランド(ピーター・カッシング)は、骨とう品ブローカーのマルコ(パトリック・ワイマーク)から呪物を購入していたが、ある日「滅多に手に入らない貴重な代物」が手に入ったと連絡を受ける。しかしマルコは何者かに殺されており、彼のアパートにはひとつのがい骨があった。サド侯爵のものとされる、そのがい骨を手に入れたメイトランドは、収集家のフィリップス卿(クリストファー・リー)から警告を受けるも、しだいに精神に異常を来たしてゆく。
…ロバート・ブロックの原作をアミカス・プロのミルトン・サボツキーの脚本で映画化したもの。サボツキーのシナリオが凡庸なせいか、フレディ・フランシスの監督作なのに作品も凡庸でした。
呪いに憑りつかれるのがリーで、解決する博士がカッシングというのが定番のようですが、本作では逆。がい骨の呪いでパニックに陥るのがカッシングなのが斬新に見えました。
ピアノ線で吊っているのがバレバレのがい骨が、ゆっくり迫ってくる特殊効果は、65年当時の観客から見ても噴飯ものだったのでは。ちなみに、日本では3D上映されたそうです。
今回のDVD化にあたり、タイトルが『ザ・スカル サド侯爵の頭蓋骨』に改められていますが、実はこちらの方が原題に近いです。★★★。
ピーター・カッシングを崇拝する者としては、このあとリリースされる『テラー博士の恐怖』も楽しみ。
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