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2014年11月29日21:03

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実物対実物の迫力戦車映画 『フューリー』

『フューリー』というタイトルを聞くと、ブライアン・デ・パルマ監督、カーク・ダグラス主演の超能力サスペンス映画を思い出しますが、もちろん同名の別映画です。

第2次大戦の戦車映画といえば名作が多く、『戦略大作戦』に『バルジ大作戦』、『遠すぎた橋』も戦車映画と言えるし、ソ連製の超大作映画群にも数多いです。

日本でも、宮崎駿が自ら描いた漫画に名作があり、近作「ガールズ&パンツァー」もあって、破壊兵器でありながら男のロマンを掻き立てるという矛盾した魅力があることに間違えありません。


【物語】
1945年4月、第2次世界大戦下のヨーロッパ前線。
敗走しつつも捨て身の総力戦を繰り広げるドイツ軍を前に、米軍は苦戦を強いられていた。
米軍戦車隊長のドン(ブラッド・ピット)率いるシャーマン戦車”フューリー”も、勝利を重ねつつ、副操縦士を失っていた。人員補充でやってきた若い兵士ノーマン(ローガン・ラーマン)は、悲惨な戦場と過酷な任務を押し付けるドンに反抗しつつも、戦車のクルーとして成長してゆく。
だがついに、300人ものドイツ兵にたった1台の戦車で挑まなければならない事態に直面する。


…この映画の最大の魅力は、何と言っても米軍のシャーマン戦車対ドイツ軍のタイガー戦車、それを実物対実物で撮影した大迫力の映像にあります。

ただ残念なのは、先述のシュワルツェネッガー主演作『サボタージュ』で大残酷映像を熱心に撮ったデビッド・エアー監督、戦車対戦車の映像にはそれほど興味が無いようで、戦闘シーンは意外にもパノラマ的で平坦なのでした。

思い浮かぶのはやはり、『バルジ大作戦』のあの、ロバート・ショー演じるドイツ軍将校率いるタイガー戦車が、バルジの森で轟音を響かせながら連合軍のシャーマン戦車に不気味に近づくシーン。音だけで姿が見えず、次の瞬間、信じられないほどのタイガー戦車が画面を埋め尽くす、あのシーンです。そういうのが見たかった。

それでもこの映画でも、タイガー1に対してシャーマン3で挑みつつも、次々と撃破されていくシャーマンの無残な姿は迫力もあり、無情でもあり、印象的でした。


ブラッド・ピットは『イングロリアス・バスターズ』とそれほど変わり映えしない役柄。ドイツ兵を恫喝しながら殺していく姿と、仲間を守る必死の姿が相反し、複雑なキャラクターではありました。

戦車のクルーの中ではシャイア・ラブーフが面白いです。ヒゲを生やしたクリスチャンで、すぐ聖書を引用することから”バイブル”と呼ばれており、映画のクライマックスで上官のブラッド・ピットと心を交わすシーンは良いものでした。


★★★。もっと戦車を!と言うところです。
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