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2024年02月10日01:43

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「昔話」も理解できないなら、もう「文学」は終わってます?

古い時代の「物語」には、「童話」「寓話」「風刺」の3種類があります。
ということさえ、どうせ「もう誰も知らない」んでしょう?
「国語の授業」で教えてないしねえ?

「童話」とは、「子供に何かを教える」ために書いたもの。
「寓話」とは、一般的な「教訓」を「比喩」で書いたもの。
「風刺」とは、ストレートに「社会の風潮」を書いたもの。多くは、批判的に。
というふうに説明したぐらいじゃ、どうせ「もう誰も理解できない」んでしょう?

試しに「浦島太郎」で、やってみましょうか?
まず、この話では「海の中の竜宮城など、現実じゃない」と「誰でもわかる」ことですよね?
で、これで理解が「終わり」ではなく、ここから「始まり」なんですよ?

「童話」で理解するなら、「現実じゃない」ところは、すべて捨ててください。
すると「浦島太郎」では、「竜宮城での話」がガッパリ消えるんです。
残るのは、「亀をたすけた」と「帰ってきたら、何もない」の二つだけ。
これで「子供に何を教える」んでしょうね?
「イジメはヤメようね」の意味なら、「最後はヒドイ目にあう」ので、意味不明ですよね?

「寓話」で理解するなら、「現実じゃない」ところだけを見るんです。「童話」と正反対。
すると「浦島太郎」では、「竜宮城」と「玉手箱」です。
これらが「現実の中の何かを比喩してる」んですよ?
だけど「どこかへ行って、楽しく過ごして、帰ってきたら、独りぼっちの老人になる」って、現実に何があります?

ちなみに、相対性理論による光速の宇宙旅行の「ウラシマ効果」を知ってますか?
これは「浦島太郎」の「寓話」理解が、たまたま似てたので、使われた物理学の用語です。
もちろん偶然の類似です。何百年も前の作者が相対性理論を書いたはずもないじゃん!
だいいち「玉手箱で一気に歳をとる」の部分は無視してるでしょう?「不完全な類似」です。

「風刺」で理解するなら、「現実じゃない」ところをストレートに「そのまま」理解すればいいだけ。
すると「浦島太郎」の場合、「海の中の竜宮城」は「海の中にも住人がいる架空世界」の意味。
「玉手箱」は「歳月の封印」で、「あけるな、と言われたのに、あけたから、封印された歳月が戻った」の意味。
よって「これは裁きの話だ」という理解で、「つじつまが合う」じゃないですか?
ただし、いつの時代の、どんな風潮を風刺したのか、ハッキリしないんです。
なにせ、元ネタの成立年代も不明だし、原型をたどれば「別の話」になるっぽいんですから。

というわけで「浦島太郎」は、「風刺」の理解で「つじつまが合う」けど、意味は不明。
何度もいじくられてきたことで、「物語の意図」が壊れちゃってるんでしょう。
ゆえに「ストーリー自体には意味がない」の点で、「童話の部類に入るのかな?」ってとこ。

たとえば「桃太郎」なら「童話」なので、「現実じゃない」ところは捨てちゃえばいい。
つまり「桃から生まれた桃太郎」も「鬼」も「現実じゃない」んだからカット。
「戦う話」から「主人公」も「敵」も消えたら、ストーリーはすべて消えるでしょう?
だからストーリーには何も意味がないんですよ?
残るのは、現実にいるイヌとサルとキジだけ。
「野犬。野生の猿。野生の雉。危ないから、近づくな」と「子供に教える」だけの意味。
「あれは、桃太郎さんのお供をして、鬼を退治した者の子孫だから、強くて、危ないんだよ」って。

まさか「桃太郎」を、「野犬も見なくなった現代で作られた話」だとか、思ってませんよね?

余談ですが、「芥川龍之介が、桃太郎を悪人として書いた小説がある」と、知ったかぶる人がいます。
あれは、「童話」の「桃太郎」を、芥川が「寓話」に作り替えた作品ですけど、内容を理解できますか?
それ以前に、違う「構造タイプ」があるという知識もない人に、そもそも理解は無理でしょう?
どんな「物語」でも、常に「同じ読み方」をするなら、「バカの一つ覚え」ってことですね?
でも、「バカの一つ覚えで、いい」と教えちゃってるのが「国語の授業」じゃないんですか?
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