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2019年08月31日10:03

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book『小インドネシア・スンダ世界に暮らす』(村井吉敬)『ドキュメント昭和天皇 第5巻・敗戦(下)』(田中伸尚)

村井吉敬著『インドネシア・スンダ世界に暮らす』(村井吉敬)を私のはじめての単著作成の合間に読んだ。この本を読んでみたくなったのは、内海愛子の朝鮮人BC級戦犯問題の本『赤道化の朝鮮人叛乱』が村井と共著であったことからだった。村井・鶴見良行編の『エビの向こうにアジアが見える』を確認するとここには逆に内海が台湾のエビ養殖他について書いている。そこから村井と内海が30歳代前後にともに夫婦でインドネシア留学をしていたことを知った。その時期の村井の著書が『インドネシア・スンダ世界に暮らす』である。若いときの本っていいなと思わせるすてきな本だった。1975年から2年間、インドネシアに過ごした滞在記で、留学先の大学を飛び出して、全身で見て、聞いて、感じたインドネシア民衆の姿を活写している。「インドネシアの社会を少しでも自分の肌で知り、自分の体験を通じて知る、「相手にとっての合理性が何であるか」を知る、「相手から照射された自分が何であるか」を知る、これが私の二年間のインドネシア生活の意味であった。」(269−270ページ)当時インドネシアに進出し始めた日本企業をインドネシア民衆の側から批判的のとらえ、ODAと開発経済学批判を後に展開する村井の問題関心が豊かに展開された本だった。私は1度だけインドネシアのツアーに行ったことがあるが、その時のことを懐かしく思い出しながら読んだ。
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