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2016年06月20日15:30

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book『武漢兵站/支那派遣軍慰安係長の手記』(山田清吉)

山田清吉著『武漢兵站/支那派遣軍慰安係長の手記』(図書出版社、1978年12月刊)を読んだ。この本はスペイン講座を受講しているアジア図書館にあり、借りた。なぜこの本が気になったかというと、私の父が死んだ場所と時期がこの本の扱っているそれと同じだったからだ。私の父が死んだのは武昌(現在は武漢)であり、武漢三鎮といわれるのが、「漢口(商業都市)、武昌(学芸都市)、漢陽(工業都市)」の総称であり(P11〜12)、極めて近接している(P230の図)。この場所で日本陸軍最後の作戦「大陸打通作戦」が展開された。その作戦終了直後に父は戦死している。この時期は日中戦争末期であり、米軍の激しい空爆でこの地域は壊滅状態であったことが読んでいてよく分かった。著者は武漢兵站部門の副官で、慰安係長であった。兵站部の慰安係は、園芸、映画、慰問団取扱。料亭、食堂、「陸軍特殊慰安所の管理」を業務としていた。「従軍医慰安婦はなかった」と歴史修正主義者の言説が大手を振るっているが、この本を読むと、陸軍の兵站部が「従軍慰安婦」を管理していたことがよく分かる。この本では、個別の慰安婦の実態細かく記録されており、なかでも朝鮮人慰安婦のそれが詳述されている。(第4章「娼婦たち」)この本はアマゾンで入手できるので、興味のある方はご覧ください。また今後私は今まで入手していない父の「軍(兵)籍簿」を大阪府から取るつもりだ。
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