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2015年04月22日14:22

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book『「反米」日本の正体』(冷泉彰彦)

冷泉彰彦著『「反米」日本の正体』(文春新書)を読んだ。これまで何度か著者の本を書店で買うかどうか迷ったが、買わなかった。今回はこの本のタイトルに引かれて買って、読んだ。著者は日米の戦後史、日米同盟関係に「ねじれ」があると言う。第1章の冒頭で「どうしてアメリカのリベラルがアベノミクスを支持するか?」という話があり、「アメリカの左右対立の枠組み」で「保守」(共和党)が「小さな政府論」であり、「リベラル」(民主党)が「大きな政府論」であり、リベラルがアベノミクスをい支持するのである。(なるほど。)戦後の日米関係、日米同盟には「ねじれ」があり、歴史認識・沖縄問題・東アジア関係にそれはあらわれており、安倍政権では極限にきているというのがこの本の趣旨であった。ただ、著者の立場は、経済ではリベラリズム(市場経済支持)、国際関係では戦後の秩序を壊さない方向(歴史修正主義反対)である。後者には賛成であるが、前者は疑問である。それに関して、堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』、白井聡『敗戦戦後論』を批判する。(「凍りついたリベラルの『反米感情』)この点には異論を感じた。ただ日米の「ねじれ」の分析はおもしろかった。

<目次>
まえがき
はじめに 「戦後70周年「と安倍外交
第1章 オバマは安倍政権を見捨てたのか
第2章 「親米保守」の賞味期限
第3章 凍りついたリベラルの「反米感情」
第4章 アメリカの「押しつけ」と「ラブコール」
第5章 日米同盟破綻、回避への道
あとがき 「ねじれ」と「非対称」の歴史
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