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2017年01月02日16:40

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小粒な超大作 『海賊とよばれた男』

ベストセラー小説を映画化した『海賊とよばれた男』を見て来ました。

『ALWAYS』『永遠の0』『寄生獣』などの、ちょっと困ったヒット作をVFX大盛りで仕上げるヒットメーカー、山崎貴の監督作品です。

出光興産の設立社史が元になっており、戦中戦後の日本の様子がクリアーなVFXで見られたのは良かったです。


【物語】
石油を扱う”国岡商店”を立ち上げた国岡鋳造(岡田准一)は、独自の商売感覚と行動力で昭和恐慌を乗り切り、軍部との取引で事業を拡大するも、敗戦によって危機を迎える。国内の大手石油会社の妨害を受けつつも果敢に戦い、終戦から数年後、イランから直接石油を買い付けるという大事業に臨む。


…1970年代、この手の邦画大作には”顔”が付き物でした。それは大滝秀治であり、滝沢修であり、仲代達也であり、小沢栄太郎であり、丹波哲郎でありましたが、そういった大作映画の”顔”がほとんど見られず、どことなく寂しげな大作の感を受けます。

VFXを駆使した昭和映像の再現は精細で良いのですが、俳優に熱さが少なく(主役の岡田准一は熱が入っていて良い)、背景の映像とのアンバランスもあって、ずいぶんとこじんまりとまとまった大作となっています。大ヒットした『永遠の0』のような興行成績に至っていないのも、このあたりに原因がありそうです。

NHKの実録ドキュメンタリーを見ているような楽しみ方はあっても、映画なのだから、俳優にも予算をかけて(熱さをこめて)やってほしいところでした。

★★★
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