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2016年06月28日13:36

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book『「戦争体験」を受け継ぐということ/ビルマルート拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて』(遠藤美幸)

遠藤美幸著『「戦争体験」を受け継ぐということ/ビルマルート拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて』(高文研)を読んだ。この本は友人より教えられてアマゾンで購入した。「ビルマルート」を遮断するため、1942年5月、日本軍は中国雲南省西部の軍事拠点・拉孟に陣地を築き、1300人の守備隊を配備した。しかし100日にわたる死闘の末、拉孟守備隊は全滅した。著者は日 本航空の客室乗務員から研究者に転進した方である。ビルマルート拉孟全滅戦で奇跡的に生き残った元兵士への徹底的な聞き取りによってその全貌をあきらかにする。読みながらここまでの聞き取りは大変だっただろうなと感心した。拉孟全滅戦の実態の解明、中国側住民への視線、「従軍慰安婦」の実態等の叙述は大変優れている。ただひとつ感じたことは、対象者へのあまりにも強い没入は聞き取り者の叙述の主体性を損なうということだ。それをいくつか感じさせられた。著者は取材対象の元将校の「新古事記研究会」(神がかり的な研究会だ)に関わり続けてきた。私なら取材対象者と一定の距離を置き、そのような関わりはしない
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