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2015年12月25日07:28

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book『がちナショナリズム』(香山リカ)

香山リカ著『がちナショナリズム/「愛国者」たちの不安の正体』(ちくま新書)を読んだ。精神科医香山リカさんの現代ナショナリズム分析で、興味深い本だった。「2002年においてはやや表層的なファッションとしての『ぷちナショナリズム』だったものが、その後、『がちナショナリズム』や日本をやたら称揚する『ポジナショナリズム』に変遷して行く過程をこれまで見てきたが、ここに来て『ナショナリズム』が先鋭化し、ついに『愛国』の影さえなくなってしまった、ということなのかもしれない。だとしたら、この状況は何なのか。あえて名前をつけようとするならば、それはリーダーの声ひとつで誰もがひとつの価値観にいっせいになだれ込む『ファシズム』だと言ってよいのではないか。/ぷちナショナリズムの時代から、がちナショナリズムを経て、ファシズムへ。/これが2015年の日本なのである。」(終章)ただ、この本では「がちナショナリズム」の定義がないのが不満だった。

<目次>
序章
第1章 ナショナリズム気分から排外主義へ
第2章 崩壊するエディプス神話
第3章 日本は「本当のことを言える国」か?
第4章 スポーツを利用するナショナリズム
第5章 日本は“発病”しているのか
終章
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