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2015年10月17日10:01

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book『和解は可能か/日本政府の歴史認識を問う』(内田雅敏)

内田雅敏著『和解は可能か/日本政府の歴史認識を問う』(岩波ブックレット)を読んだ。今年読んだ100冊目の本だ。この本は、戦後70年を迎え、日本政府の歴史認識を問う。日本政府の歴史認識の推移を振り返り、村山談話の到達点を押さえ、村山談話は「戦後五〇年の節目において、日本政府は国際的に認められる歴史認識に、ついに達した。」と位置づける。しかし、その後の第一次安倍政権の歴史認識はその到達点を停滞と混迷に陥らせ、現在の安倍政権の「戦後70年談話」に見られるように空疎で無内容かつ戦争責任を踏まえることのなく、過去に向き合うことのない歴史認識を露呈した。この本は安倍談話の出る前に出た本だが、戦後補償裁判や靖国訴訟に弁護士として関わられた著者の歴史認識に裏打ちされた深みのある本だった。以下はその見識の現れであろう。「私はこれらの事業(和解事業として行われる追悼式等)を通じて、和解は容易なことではないにしても、不可能なことではない、と確信している。それは、事実と責任を認め。謝罪し、和解を求めることで、必ず可能になるのである。」(第3章 和解はどうすれば可能か)

<目次>
まえがき
第1章 日本政府の歴史認識の推移
第2章 安倍政権とその周辺の歴史認識
第3章 和解はどうすれば可能か
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