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2026年09月29日07:13

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【配信連動企画】昭和プロレス年史外伝��日記でもう一度おさらいしよう!謎多きアジア・リーグ戦(14)

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新IWA世界ヘビー級王者として76年7月4日国際プロレスの「ビッグ・サマー・シリーズ」開幕戦のリングに上がった上田馬之助。このシリーズは後にストロング小林同様の道を辿り、フリーから新日本プロレスに入団することになる剛竜馬(八木宏)が3年7か月に及ぶヨーロッパ、カナダ武者修行から凱旋帰国したシリーズでもあります。

7月6日に新日本プロレスの新間寿営業本部長(モハメド・アリvs猪木戦の興行的損失の責任を取らされ、この前後に専務取締役から降格させられている)と上田の代理人である上村保氏が会談を持ち、上村氏は「上田は坂口と対戦したい訳ではない。挑戦状を出している相手はあくまで猪木」と主張したものの、如何せんフリーの立場では弱く、新間に押し切られ、「上田は新日本プロレスの8月5日蔵前国技館大会に出場する。坂口征二と対戦する」ことで合意しています。

「アジア・リーグ戦」の開幕戦が7月9日後楽園ホールで、猪木はシリーズ最終戦の8月5日蔵前国技館でシングル部門優勝者、すなわち、初代アジア・ヘビー級王者とNWF世界ヘビー級王座防衛戦を行うと発表されており(7月22日、岡山武道館での猪木vsタイガー・ジェット・シンのノンタイトルのシングルマッチがノーコンテストに終わり、リーグ戦の結果如何に関わらず挑戦者はTJシンに決定)、この会談の内容からいけば、シングル部門リーグ戦の優勝は最初からTJシンで決まっていたことになります。

上田がフリーとは言え、団体の二股をかけることは当時では出来ず、国際プロレスのシリーズ参戦中に上田は新日本プロレスの誘いに応じてが引き抜かれたことになりました。

7月7日大阪府立体育会館で上田は2月に馬場と口論となり、全日本プロレスを離脱してフリーとなり、古巣国際プロレスに参戦していたサンダー杉山と組んでグレート草津&マイティ井上組のIWA世界タッグ王座に挑戦、1−1から反則負け。

一方で、上田の8月5日新日本プロレス蔵前国技館大会殴り込みを聞いたS小林は「何がIWA世界王者だ。自分は国際プロレス時代、IWA世界ヘビー級王座のベルトを25回防衛している。猪木さん、坂口さんとやる前にまず自分と対戦し勝ってからものを言え!」と上田の迎撃に名乗りを上げ、猪木も「S小林がそういう気持ちになってくれたのは嬉しい」とS小林の申出を快諾。8月5日蔵前国技館でS小林と上田のシングルマッチが内定しました。

前IWA世界ヘビー級王者、ラッシャー木村と上田のリターンマッチは7月28日、千葉県銚子市体育館で日本人同士としては異例とも言える金網デスマッチで行われました。このまま上田に勝ち逃げされて団体の看板ベルトを持って新日本プロレスのリングに上がられたら国際プロレスの面子は丸潰れ、2年前のS小林の離脱、猪木への挑戦に次ぐダメージを負いかねません。

「金網デスマッチの鬼」R木村は金網デスマッチでは無敗を誇っていましたが、上田も反日感情の強いテネシー州でヒールとして揉まれ、ギャラをピンハネしていたマネージャーのトージョー・ヤマモト(PYチャン)の腕を折って他地区に逃亡したという武勇伝を持つ男、日本プロレス時代からセメントの強さには定評があり、喧嘩マッチでの度胸と腕っぷしの強さで負けていません。

試合中、エキサイトした両者の乱戦に巻き込まれた阿部脩レフェリーが暴行されてダウン。金網で囲われたリング上はレフェリーなき無法地帯。サブレフェリーの前溝隆男がリングに入ろうと金網のドアを開けた瞬間、上田とR木村が金網から場外に出て乱闘。前溝レフェリーは金網に戻るよう再三呼び掛けましたが上田のセコンド、スーパー・アサシン(ロジャー・スミス)とR木村のセコンド、井上も加わっての乱闘が続き、17分48秒、没収試合となり、上田のタイトルも没収となりました。

国際プロレスではシリーズ最終戦の7月31日埼玉県越谷市体育館で改めて上田とR木村の間で金網デスマッチによる王座決定戦を行うと発表。越谷大会はテレビ収録、TBSでは放送出来なかった金網デスマッチですが、東京12チャンネルではカメラアングルを工夫して放送していました。

上田のIWA世界ヘビー級王座没収を遠征先の熊本で聞いた猪木は「S小林vs上田戦は考え直す」とコメントしています。

7月30日、新日本プロレスの静岡県清水市鈴与記念体育館での控室でS小林は東京スポーツの桜井康雄記者の取材に応え、「僕の気持ちとしては上田がタイトルを持っていようが、いまいが対戦してみたい」とベルト保持の有無に関わらず対戦したいと胸の内を明かしました。

国際プロレス「ビッグ・サマー・シリーズ」最終戦、7月31日、越谷市体育館の試合前に上田は左腕を三角巾で吊って現れ「銚子のR木村との試合で腕を痛めた。その後も我慢して悪化した。残念だが今日の王座決定戦は棄権したい、代わりにSアサシンを指名する。頑張ってSアサシンにベルト取ってもらいたい」と王座決定戦の棄権を発表。

上田の棄権で王座決定戦はR木村とSアサシンの金網デスマッチにカード変更され、12分32秒、逆エビ固めでR木村が王座返り咲きを果たしていますが、R木村にとっては不本意な勝利だったと言えます。

上田は銚子大会の後、7月29日群馬県藤岡市民体育館、7月30日栃木県黒磯市公会堂と2試合普通に出ており、「我慢して悪化した」とは言っていますが、さすがに唐突すぎるキャンセルには違いありません。

IWA世界ヘビー級王座は国際プロレスの看板タイトル、団体を移る時は負けてベルトを置いていくのが業界のルールです。しかしR木村に負けたら、新日本プロレスヘジャンプ出来なくなってしまう。新日本プロレスは本気で上田にIWA世界ヘビー級のベルトを持ってくるように確信犯的に仕掛けた可能性は大きく、ベルト没収→負傷棄権というのがギリギリのラインだったかと思います。

新日本プロレスでは8月5日蔵前国技館大会のセミファイナルでS小林と上田のシングルマッチを行うと発表していましたが、前日の4日になって試合中止を発表しました。

8月6日付東京スポーツ(5日発行)のプロレス欄、4日の仙台・宮城県スポーツセンターでの坂口&S小林組vsTJシン&ガマ・シン組の初代アジア・タッグ王座決定戦の詳報記事の下に小さく掲載され、内容は�‐綸弔料世い話�木一人であり、やっぱり猪木以外とはやりたくないと言っている。�■厂畋疾錣把砲瓩娠ο咾良藹�が完治していない。��8月27日、後楽園ホールで開幕する「闘魂シリーズ」に上田が参戦し猪木と対戦する予定。というもの。

そして8月5日、蔵前国技館大会でのメインイベント、猪木vsTJシンのNWF世界ヘビー級選手権試合の試合後に私服姿で乱入した上田の右腕には三角巾はありませんでした。

私が会場で生観戦したのがこの蔵前国技館大会で、会場に行きましたが、S小林vs上田戦が中止になったのは会場に行って初めて知りました。


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