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2026年03月19日07:10

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【特別編】マイティ井上さん追悼(223)

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87年全日本プロレス「創立15周年記念スーパー・パワー・シリーズ」最終戦、6月11日大阪府立体育会館 (テレビ収録、観衆5,100人発表)大会。全日本プロレスはリニューアルされた「新・府立」で2シリーズ連続興行開催、前回の4月2日より1,000人増ですが、満員とはならず。

前日の大宮大会まで試合に出場していたホーク・ウォリアーが体調不良により欠場、メインイベントは輪島大士とアニマル・ウォリアーのシングルマッチとなりました。(30分1本勝負)

ホークは03年10月19日に46歳の若さで心筋梗塞の為急死。前回来日時の86年11月1日、石川県七尾総合市民体育館での「創立15周年記念ジャイアント・シリーズ」最終戦も体調不良を訴えて欠場、帰国しており、やはりこの頃からステロイドと服用薬物副作用の影響で心臓に負担がかかっていたと思われます。

この試合、開始早々、タックルの相討ちとなり、輪島は相撲の立ち合いの体勢から、アニマルはフットボールの構えからタックル合戦となり、観客席からは失笑が起きてしまいました。 

輪島はアニマルのラリアットをかわして逆にラリアットから相撲タックル。場外に落ちたアニマルを輪島は追いかけていきましたが、逆にアニマルから鉄柱、イス攻撃を受け、さらに場外でドリルアホール・パイルドライバーを喰らってダウン。しかしなぜがアニマルはリングに戻らず、輪島にキック攻撃を続け3分6秒,両者リングアウトの引き分けとなりました。

セミファイナルは天龍源一郎&阿修羅・原の龍原砲がついにジャンボ鶴田と天龍革命後、初対決。鶴田&タイガーマスク組と天龍&原組の一戦が組まれました。

「ジャンボを本気にさせる」と語る龍原砲はハードヒットな闘いを鶴田に挑んでいきました。 

天龍はタイガーマスクのウルトラ・タイガードロップ(コーナーポスト最上段から前方に一回転し背中か尻を相手に叩きつける)をキャッチしてパワーボムからフォールの体勢へ。そこへ鶴田がカットに入りジャンボラリアットでカット。

原も入ってきて鶴田へヒットマン・ラリアット、タイガーマスクにも、ハーリー・レイス式のその場で倒れるダイビング・ヘッドバットを決め場外に落とし、リングに1人残った鶴田に龍原砲はサンドイッチ・ラリアット攻撃を続け18分30秒、龍原砲の反則負けとなりました。

セミ前に組まれたのは今シリーズ終了後、母語カナダに一時帰国しての修業が決定しているビッグ・ジョン・テンタがジャパンプロレスのエース、谷津嘉章とシングルマッチで対戦。

谷津はテンタがカナディアン・バックブリーカーをバランスを崩して失敗すると、すかさず後ろに回り込んでバックドロップから監獄固めを決め7分22秒、ギブアップ勝ちを収めました。

ジャイアント馬場はタイガー・ジェット・シンとのシングルマッチ、シンの凶器攻撃でダウンした馬場が場外へエスケープ。これをシンが追いかけ、セコンドのラッシャー木村と2人がかりで攻撃を加え9分22秒、シンの反則負けとなっています。

全日本対国際血盟軍6人タッグマッチ、ザ・グレート・カブキ&石川敬士&高木功組とR木村&キラー・トーア・カマタ& 鶴見五郎組は12分25秒、石川がカマタをサソリ固めでギブアップさせました。今シリーズ、残念な結果に終わってしまったカマタでしたが結局はこれが最後の来日になってしまいました。

ジェイソン・ザ・テリブル&テキサス・レッド組は大熊元司&渕正信組と対戦、12分54秒、ジェイソンがダイビング・ヘッドバットからの体固めで大熊を破っています。動きもよく、継続参戦も期待された「初代」ジェイソンは全日本プロレスへの参戦はこの時一度だけで、翌88年5月には同じようなキャラクターとなる海賊男バリー・ガスパーとして新日本プロレスにUターン参戦しています。
     
マイティ井上とジョージ・ワインゲロフのシングルマッチは8分24秒、サマーソルト・ドロップからの片エビ固めでM井上の完勝。ジャパンの寺西勇&仲野信市組vsブラディ・ブーン&カール・フォン・スタイガー組は9分9秒、首固めで仲野がスタイガーを丸め込んでのフォール勝ち。全日本プロレスとは旗揚げ以来、強い結びつきのあったスタイガーもこのシリーズが最後の来日となっています。

全日本対ジャパン、川田利明と栗栖正伸のシングルマッチは12分32秒、バックドロップからの体固めで川田が勝利。これまで、逆さ押さえ込みなどの丸め込み系で栗栖からフォールを奪ったことはありましたが、大技での完璧なフォール勝ちを収めています。

第1試合の百田光雄と小川良成のシングルマッチは8分19秒、逆さ押さえ込みで百田が若手の小川を退けました。

新日本プロレスとの興行戦争ですが、新日本も同時期にこの年代では年間最大のビッグイベント、「IWGPチャンピオン・シリーズ」を開催、久しぶりに全日本と大会場でのニアミスバッティング。

年末のタッグリーグ戦では全日本プロレスには敵いませんが、「IWGP」の名称を冠した同シリーズでは全日本には負けられません。

開幕戦の後楽園ホールは先攻の新日本5月11日が2,130人(超満員)、後攻の全日本5月15日が1,700人。福岡は全日本が6月8日、福岡国際センター、新日本が6月3日、北九州市西日本総合展示場で会場規模の違いで比較には成らず。

大阪府立体育会館は先攻の新日本6月9日がUターン参戦を果たした長州力と藤原喜明の因縁のシングルマッチをメインに猪木&高田延彦組vsマサ齋藤&ミスター・パートナー(海賊男)組を持ってきて6,798人(超満員札止め)、後攻全日本の6月11日は5,100人。

東京の大会場はウォリアーズvs鶴田&輪島組のインターナショナル・タッグ選手権試合、馬場vsラジャ・ライオンの6月9日、日本武道館が12,200人(満員)。新日本は6月12日、両国国技館でIWGP王座決定リーグ戦優勝決定戦、猪木vsM齋藤で11,060人(超満員札止め)。

後楽園と府立は新日本プロレスの圧勝。東京の大会場は日本武道館と両国国技館のキャパ(武道館14,014人、国技館11,000人)の差はありますが札止めにしたことで新日本の勝ちとして問題ないでしょう。

新日本プロレスは長州軍団が戻ったことで、新日本本隊、UWF、長州軍と3つの軍団が揃い、初代タイガーマスクの佐山聡が退団した以外は新日本プロレスブームと言われた83年前半とほぼ同等のメンバーが揃いました。しかし、猪木は何故か猪木、坂口征二、M齋藤、藤原、星野勘太郎らの旧世代(ナウリーダー)と藤波辰巳、長州、前田日明、木村健吾、スーパー・ストロング・マシンらの新世代(ニューリーダー)の「世代抗争」にシフトしていきます。

観客動員では新日本に敗れた全日本プロレスですが、天龍革命はスタートしたばかりで、これからが勝負と言えました。



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