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2026年02月10日09:59

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週プロ流智美あの日あの時予想2025年総括(35)

第406戦、9月10日発売号●【予想】沈黙を破って大木金太郎が猪木に挑戦表明、北米タッグ選手権試合、アントニオ猪木&坂口征二組vsニコライ・ボルコフ&シーク・オブ・シークス・バグダッド組(74年新日本プロレス愛知県体育館)【正解】究極の筋肉美グラハムを一刀両断に切り捨てた猪木の真意、猪木vsスーパースター・ビリー・グラハム(76年新日本プロレス品川スポーツランド)

【参考】 2014年9月10日発売号は新日本の黄金時代にもあった“四天王の時代”猪木&ハルク・ホーガン&藤波辰巳組vsマスクド・スーパースター&サージェント・スローター&エド・レスリー、タイガーマスクvsピート・ロバーツ(82年新日本プロレス宇土市体育館)

【予想解説】74年新日本プロレス「闘魂シリーズ」開幕戦、8月30日後楽園ホールの控室に韓国に帰っていた大木金太郎が姿を現し、アントニオ猪木に挑戦を迫り乱闘騒ぎとなっています。

大木は猪木、ジャイアント馬場、坂口征二が相次いで去り、NETの放送も打ち切られ、瀕死となった日本プロレスの選手会長として最後まで日本プロレスを守ろうと決意、前73年4月13日、大阪府立体育会館から選手会の運営によりフリッツ・フォン・エリック、キラー・カール・クラップの「爪コンビ」を招聘し「アイアン・クロー・シリーズ」を開幕させていますが、力尽き、翌4月14日に力道山家(百田家)の仲介でその時に他の残党と共に馬場の全日本プロレスに吸収合併される形で合流を発表。

4月20日群馬県吉井町体育館で最終興行を行い活動停止、6月30日、埼玉県行田市民体育館での「サマー・アクション」開幕戦から全日本プロレスに参戦。しかし馬場と折り合いが悪く、12月14日日大講堂での「ジャイアント・シリーズ第2弾」最終戦を最後に韓国に帰り、74年の年明けからは沈黙を守っていました。

大木が公の場に姿を現したのは、3月7日突如何の前触れもなく来日し「3月19日、蔵前国技館で行われる猪木vsストロング小林のNWF世界ヘビー級選手権試合の勝者に挑戦したい」とアピール。

この時は一旦韓国に戻りましたが、日本の代理人を通して馬場と猪木に内容証明郵便で挑戦状を送付していました。これも新日本プロレスの仕掛けだとわかっていた馬場は案の定これを無視、大木は猪木挑戦に向けて行動を開始しました。

後楽園ホールの控室で乱闘となった大木がこれで諦めるはずもなく、9月10日愛知県体育館に再び姿を現し、リングに上がるとリング上から挑戦状を読み上げました。

この日のメインイベントは8月に猪木&坂口組がロサンゼルスで獲得した北米タッグ王座の初防衛戦で、ボルコフ&シーク・オブ・シークス・バクダッド(チーフ・ホワイト・ウルフ、シーク・アドナン・アル・ケーシー)組の挑戦を受けました。挑戦者チームはマネージャーのブラッシーが巧みに介入しての反則プレイで日本組苦しめ、1本目は25分47秒、日本組の反則勝ち、2本目は3分27秒に猪木がバクダッドを体固め。反則含みながら2−0のストレート勝ちで初防衛を果たしています。 

試合後、猪木は大木の挑戦を受諾、シリーズ最終戦の10月10日蔵前国技館で両者によるNWF世界ヘビー級選手権試合を行うと発表しました。

当初、この日は3月21日(現地時間)、オハイオ州クリーブランドでNWF世界ヘビー級王座を賭けて対戦し、不透明決着に終わっているアーニー・ラッドが猪木に挑戦する予定でしたが、次期シリーズに延期されました。

【正解解説】76年新日本プロレス「闘魂シリーズ」第4戦の8月30日宇都宮・栃木県体育館大会。この日のセミファイナルで猪木と「鉄腕」スーパースター・ビリー・グラハムが初のシングル対決(45分1本勝負)、9分25秒、猪木の反則勝ちで終わりました。

9月5日埼玉県鴻巣公園特設リング大会セミファイナルでは猪木とグラハムが今シリーズ2度目のシングル対決、7分42秒、猪木の反則勝ちとなりました。両者は9月10日、品川スポーツランドからのテレビ生中継で対戦が決まっており、前哨戦となりましたが、テレビ生中継の本番前にノーテレビの地方会場で手の内のわからないグラハムと手合わせをし、猪木がどうやって試合を組み立てるか、相手の力量を推し量る為の試合だったと考えます。

9月10日、品川スポーツランド(後の品川プリンスホテル・アイスアリーナ大会はテレビ生中継。

メインイベントでは猪木とグラハムがシングルマッチ60分1本勝負で対戦。試合前にセミ前の坂口戦を終えたコロフが入ってきて、いきなりマイクを掴むとニューヨークのプロモーターであるビンス・マクマホン・シニアからの「親書」を読み上げました。

内容は「今回、私がブッキングしたイワン・コロフが猪木の持つNWFヘビー級王座に挑戦の機会を与えなかったことは非常に不本意である。猪木は早期にコロフの挑戦を受けるべきである」というもの。今シリーズ、前半戦特別参加のコロフは日程の関係からNWFヘビー級王座への挑戦の機会はありませんでした。

今シリーズの猪木は最終戦の10月7日蔵前国技館でのアンドレ・ザ・ジャイアントとの「格闘技世界一決定戦」一本に集中する為、NWFヘビー級王座防衛戦は入れておらず、次期シリーズにコロフが再来日し猪木に挑戦することが濃厚になりました。

この日の猪木vsグラハムのシングルマッチは2004年にビデオパック・ニッポン&東北新社から発売されたDVD−BOX「アントニオ猪木全集」を始め複数のソフトに収録されて発売されている他、テレ朝チャンネルの「ワールドプロレスリングクラシックス」でも繰り返し再放送されており、現在でも視聴可能です。

試合は8分52秒に猪木が卍固めでグラハムをギブアップさせて快勝。テレビマッチ3週連続卍勝利を飾りました。今試合を見返すとグラハムの先制攻撃のパンチの「リズム感のなさ」が目立ち、下手さが目についてしまいますが、フィニッシュの卍固めは掛けている猪木の表情、首の筋の出方と左足のフックの具合、下になっているグラハムの筋肉の見事さと小豆色の絞りのロングタイツが絶妙にマッチして、猪木の卍固めの中でもベストショットに挙げられる芸術的なフォルムになっています。

グラハムは動画より静止画の方が幻想が膨らむプロレスラーと言えそうです。

※対戦成績は406戦63勝343敗、勝率156。
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