全日本プロレス87年「創立15周年記念チャンピオン・カーニバル」開幕戦、3月28日後楽園ホール(テレビ生中継、観衆2,600人満員発表)大会。テレビ生中継とあって、試合開始は午後6時。私はこの興行は会場で生観戦しています。
前回書いた通り、長州力以下半数以上の選手が出場ボイコットし、後楽園ホール5階入口には添付写真のような貼り紙が。これだけを見ても、異常事態だということが理解出来ます。
メインイベントは天龍源一郎&輪島大士組とPWF世界タッグ王者チーム、スタン・ハンセン&テッド・デビアス組の一戦。ハンセンと輪島、初対決となりました。
輪島の相撲タックルでデビアスが場外転落。そこへハンセンが入り、輪島へ殴り掛かり場外戦となり、12分33秒両チームリングアウトのドロー裁定となりました。
セミファイナルはジャパン残留を決めた谷津嘉章がピート・ロバーツとシングルマッチで対戦、ロバーツのテクニックに翻弄される場面もありましたが、8分20秒、首固めでフォール勝ちを収めています。
ジャンボ鶴田はタイガーマスクと組んでトミー・リッチ&ジェリー・オーツ組と対戦、4年ぶりの来日のリッチは腹回りにかなり肉がついてしまい、動きも切れ味がよくありません。試合は13分16秒、鶴田がバックドロップからの体固めでオーツを撃破。ベテランのオーツの方がリッチよりも身体をしっかり作っているように感じました。4月2日、大阪府立体育会館で行われるインターナショナル・ヘビー級選手権試合の前哨戦でしたが、どう見ても挑戦者のリッチに勝ち目はないと思料した次第。
石川敬士はカルロス・コロンとシングルマッチで対戦、コロンはダイビング・エルボーバット狙いでコーナーポスト最上段に上った石川へ下からドロップキックを決めて場外に落とし、リング下で足4の字固めを掛け、そのまま離さず3分26秒、両者リングアウトの引き分け。
ジャイアント馬場&ドリー・ファンク・ジュニア組はラッシャー木村&鶴見五郎組の国際血盟軍と対戦。テリー・ファンクの不参加により、馬場とドリーが85年「世界最強タッグ決定リーグ戦」以来のタッグチーム結成、9分56秒、ドリーが伝家の宝刀、スピニング・トーホールドで鶴見をギブアップさせました。
全日本対国際血盟軍、1月2日まで共闘体制だったザ・グレート・カブキvs阿修羅・原のシングルマッチは7分51秒、両者リングアウトの引き分け。
ジャパン勢の不参加により全日本同士のシングルマッチが2試合組まれ、マイティ井上はハル薗田に8分55秒、リングアウト勝ち。渕正信と川田利明のシングルマッチは9分30秒、回転エビ固めで世界ジュニア・ヘビー級王者の渕が貫禄勝ち。
第1試合のみ全日本対ジャパンが組まれ、百田光雄と栗栖正伸のシングルマッチは5分6秒、首固めで栗栖のフォール勝ちとなりました。仲野信市は首を痛めて欠場しています。
大所帯だった全日本プロレスのリングでしたが、ジャパン分裂によりこの日は全9試合、熱戦譜を見るとかなり選手が抜けており、寂しい感じは受けましたが、リング上はジャパン登場前の古き良き全日本プロレスのスタイルに戻りました。
長州を引き抜きにかかった新日本プロレスも背に腹は代えられない苦しい台所事情がありました。前86年10月よりテレビ朝日「ワールドプロレスリング」の放送時間帯が坂口征二の加入以来13年半続いていた「毎週金曜夜8時」から撤退を余儀なくされ、毎週月曜日午後8時からに移行、それでも数字は改善されず。
番組改編期となる4月7日毎週火曜日午後8時に僅か半年で異動され、プロレスとバラエティー番組の融合となる「ギブUPまで待てない!ワールドプロレスリング」にリニューアルが決まっていました。
新放送体制以降初のシリーズは4月6日、後楽園ホールから開幕する「ブレイジング・チェリーブロッサム・ビガロ87」という、エース格外国人のクラッシャー・バンバン・ビガロのリングネームを使った斬新なシリーズ名を採用、「とにかく、新しく変えていこう」という決意があり悲壮感が漂っていました。
全日本プロレスと新日本プロレスとの興行戦争は大会場での近日開催はありませんが、後楽園ホールが全日本は3月28日と4月5日、新日本は4月6日と4月8日の各2回ずつ開催、全日本は土日、新日本は平日、シリーズ最終戦は全日本が4月24日、横浜文化体育館、新日本は4月27日、両国国技館。長州らが抜けた全日本も厳しい闘いを強いられることに。全日本の開幕戦を欠場した長州の次の行動は?そしていつ新日本の会場に姿を現すのか、俄然注目をおびて来ました
ログインしてコメントを確認・投稿する