プロレスリング・ノア09年1月ツアー「The First Navig.'09」最終戦、1月25日後楽園ホール(観衆2,100人超満員発表)大会。この日は試合順に振り返ってみたいと思います。
三沢は第4試合に出場、小川良成&潮崎豪とのトリオでブキャナン&キース・ウォーカー&ボビー・フィッシュ組と対戦。潮崎がゴーフラッシャーからの片エビ固めでフィッシュをフォール。このツアー、佐野巧真、本田多聞、力皇猛の実力者3人をシングルで撃破した潮崎はヘビー級の次世代のエースとしての存在感を確固たるものにしました。
セミ前は森嶋猛&モハメドヨネ組vsクリス・ヒーロー&クラウディオ・カスタニョーリ(アントニオ・セザーロ)の「キング・オブ・レスリング」の一戦は森嶋がバックドロップからの体固めでカスタニョーリをフォールしましたが、試合後力皇がリング内へ。
ヨネはパートナーの森嶋にいきなり惜別のラリアット。ダウンした森嶋を尻目に力皇と共に勝ち名乗りをあげました。この後ヨネは本隊とは一線を画し、力皇と共闘していくことになります。
セミ前終了後、「GRAND SWORD」のテーマ曲が流され、花道から小橋建太が登場。
前08年9月、両肘の手術を行う為欠場していた小橋は「3月1日、日本武道館で復帰することを決めました。最高のコンディションでリングに上がりたいと思います。」と表明、館内は大「コバシコール」に包まれています。
セミファイナルは3月1日日本武道館でのGHCヘビー級タイトル戦が決定した佐々木健介と秋山準がタッグでの前哨戦。健介&中嶋勝彦組vs秋山&谷口周平組の試合は健介が秋山のお株を奪うエクスプロイダーからの体固めで谷口をフォールしました。
メインイベントはKENTAと鈴木鼓太郎のGHCジュニア・ヘビー級選手権試合。
ヒールテイスト溢れる鼓太郎の試合ぶりに館内の観客はヒートアップ。KENTAが痛烈な張り手で先制。エルボー合戦からビット(ハンドスプリングエルボー)狙いに来た鼓太郎をラリアットで迎撃。
鼓太郎は西永秀一レフェリーの服を引っ張ってKENTAと誤爆させると、いきなり急所打ち。その直後、自らの股間を押さえてKENTAが反則をしたかのようにアピールするもこれは認められず。
さらに鼓太郎は左太ももに膝を落としてからレッグブリーカーへ移行。KENTAもカウンターのキチンシンクで反撃し、鼓太郎の腹部を中心に攻撃。
ボディシザースで攻められた鼓太郎はKENTAの左足に噛みついて脱出。ここから試合は場外へ。東側の雛壇席階段でKENTAは鼓太郎をボディスラムで叩き付ける。館内は大ケンタコールに包まれました。
KENTAと鼓太郎はさらに場外乱闘を展開。北側のステージ席で椅子を何個も重ねたKENTAは椅子の山の上にパワーボムを狙ったが、これは逆に鼓太郎にショルダースルーで切り返された。
鼓太郎は椅子でKENTAの脳天を一撃せんと椅子を大きく振りかざしたがこれは西永レフェリーが制止。試合はリング内へ。
鼓太郎は再度西永レフェリーを作為の誤爆に巻きこもうとしたが、西永レフェリーはこれを防御。観客から声援が飛んだが直後に鼓太郎は作為の誤爆を誘発させることに成功。
場外で鼓太郎はリング下からジュラルミンケースを持ち出してKENTAを殴打しようとしたが、KENTAはフロントハイキックで迎撃し、ケースをジョー樋口GHCタイトル管理委員長に渡す。
ならばと鼓太郎はスパナのような凶器を持ち込みKENTAの額を攻撃し流血に追い込む。スリーパーにKENTAをとらえるとリングサイドの観客に割れた額を見せつける。
館内はまたも大ケンタコールが発生。リング内に戻ると鼓太郎はKENTAの傷口をかきむしると珍しいネックハンギングツリー。ここで鼓太郎のセコンド平柳がエプロンに上がり、レフェリーのシャツをつかんで牽制し始めると鼓太郎は椅子の底を蹴りで壊し、口から血糊を吐き出して自らの額に塗りたくってダウン。
レフェリーにKENTAの反則をアピールしましたが、これはリングサイドで観戦していたジョーさんが「違う」と大きなゼスチャーで鼓太郎の自作自演をレフェリーに伝えた。館内からは「ジョー」コールが起きました。
怒った西永レフェリーは鼓太郎の血糊を拭き取った。この間、流血しダメージを負っていたKENTAが回復。レフェリーとやりとりしていた鼓太郎の背後からキック一閃。
鼓太郎のファンネル(619)をキャッチするとジャーマンへ。打撃戦も優位に進めると腕決め卍固めでグイグイと絞め上げる。コーナーマットに上がった鼓太郎をKENTAは雪崩式の投げ捨てジャーマンで叩きつける。館内のお客さんはまたしても大ケンタコール。
リング内に凶器を持ち込んだ鼓太郎でしたがKENTAはキックで凶器攻撃をカットして、鼓太郎が落とした凶器を西永レフェリーに渡す。
ここから両者返し技の応酬。突進して来たKENTAを鼓太郎がケブラドーラ・コンヒーロ(風車式背骨折り)のように抱え上げてエクスカリバー(みちのくドライバー��)狙い。
これを着地したKENTAはgo2sleep狙いで鼓太郎を肩から担ぐも鼓太郎はこれを耐え、ブルーディステニーの体勢へ。
しかし今度はKENTAが耐えて再びgo2sleepに行こうと鼓太郎を担ぎ上げる。鼓太郎は肩の上で体勢を入れ換えて肩車状態からKENTAの顔面にエルボーを叩き込む。鼓太郎はKENTAをリバース・ゴリースペシャルのように担ぐやレクイエムの体勢に入るもKENTAは足を鼓太郎の額にこすり合わせて脱出。
打撃戦を制された鼓太郎はロープに飛んでのカウンターの大外狩りからミストクラッシュ、ディープインパクト、昇龍玄藩と、仲間と化身?の得意技を次々と繰り出してフォールを狙い、ブルーディステニーを一撃。
KENTAはカウント2で返す。鼓太郎必殺のレクイエムはKENTAが前方回転エビ固めで丸め込んで凌いで見せる。
KENTAはgo2sleepをついに決めてフォールの体勢に入るも鼓太郎は下から西永レフェリーのカウントする手をつかんでカット。
勝負に出たKENTAは左→右→左と側頭部を蹴ってからダメ押しとばかりに左の側頭部をキック。とどめとばかりニーパッドを外してのgo2sleepから押さえ込むと鼓太郎も返すことが出来ず、32分5秒という大死闘の末、エビ固めでKENTAが3度目の防衛に成功しています。
試合後、エプロンに上がった中嶋勝彦が挑戦を表明、2月11日健介オフィス主催の後楽園ホール大会で両者のタイトル戦が決定しました。
ちなみに、この日のKENTAと鼓太郎のタイトル戦は勧善徴悪のハッキリとした内容で両者の試合のクオリティの高さが現れた好試合で観客の反応も素晴らしかったです。
三沢の事故の後、ヒールファイトを封印した鼓太郎でしたが、コテコテのヒールファイト+高度な技の数々はKENTAの持ち味を見事に引き出して見せ、KENTAもカリスマとなれるきっかけをつかんだ試合だったように思います。
09年2月6日、全日本プロレス後楽園ホール(観衆2,100人超満員札止め)大会。
この日は新日本プロレスを退団した稔がフリーとして全日本プロレス初参戦、また1月からグレート・ムタの三冠ヘビー級王座に狙いを定めた高山善廣がと武藤敬司と全日初対戦など見所の多い大会でしたが、ファンのお目当てはジュニア頂上決戦、ノアの丸藤にカズ・ハヤシが挑戦した世界ジュニア・ヘビー級選手権試合でした。
前売りチケットは完売。バルコニーには二重三重に立見客が詰め掛けました。
全日本ジュニアにとってカズは最後の砦。館内は「カズ・コール」と「マルフジ・コール」がほぼ半々といったところ。
ロックアップからカズをロープに押し込んだ丸藤はクリーンブレーク。再度のロックアップから今度はカズが丸藤をロープに押し込んでチョップを一発。
グラウンドへ移行して腕の取り合い。さらに2度のロックアップからヘッドロックを決めた丸藤がロープへ飛ばされてショルダータックル。丸藤は時間差ロープワークからのラリアット、カズのトラースキックは空振りとなり、互いの得意技、不知火とファイナルカットは不発に。
丸藤の首を鉄柱に打ち付けたカズはコブラクラッチ式のスリーパー、ライオンサルト、さらにドロップキックで丸藤の顔面をリング下の鉄柱に打ち付ける。
カズの串刺し攻撃をかわした丸藤が反撃に出る。ハンドスプリング式のレッグラリアットに来たカズに低空ドロップキックを見舞い、場外で鉄柵扉を使った攻撃。エプロンへの垂直落下式ブレーンバスター。
スリーパーをカズがロープエスケープすると時間差ラリアット、ロープにもたれるカズに場外から助走をつけてのドロップキック。リングに戻ると丸藤はニードロップから首4の字固め。
丸藤のブレーンバスターを外したカズはハンドスプリング式レッグラリアットから串刺し式ニールキック。丸藤も後頭部への串刺しジャンピング・ニーでお返し、さらにコーナーへの河津落とし、串刺し式のフライング・ボディアタック、助走をつけての顔面踏みつけ。
エルボーの打ち合いから丸藤が時間差ラリアットにいくが、カズはこれをキャッチして肩の上に担ぎ上げてそのままリバースのブレーンバスターの要領で丸藤を脳天から垂直に落としてみせました。
カズはバックドロップ狙い。これは丸藤がこらえて不知火狙い、カズは空中で体勢を入れ換えて着地しクロスフェース。
丸藤はロープへ。カズはここでWA4(CIMAのシュバイン、マイケル・モデストのリアリティ・チェック、タイチのブラックメフィストと同系統の技)を決めるもカウントは2。
続いてファイナルカットの体勢に入ったカズだったが、丸藤は膝蹴りでこれをブロック。時間差ドロップキックでカズを場外に落とした丸藤は助走をつけてのトップロープ超えのドロップキック。
リングに戻るカズに丸藤はすかさずフロム・コーナーtoコーナー。カウント2で返したカズに丸藤はとどめとばかりトラースキックから不知火を狙うが、それを阻止したカズが逆に掟破りのトラースキックから不知火を決めてみせる。ならばと丸藤はカズにファイナルカット。両者リング上でダウン。
カズの串刺し攻撃をハイキックで迎撃した丸藤は飛びついてのコブラクラッチ式三角絞め、さらにカズの両腕と片足をロックした状態でのバックドロップホールド、カウント2。続けて不知火、これもカウント2でカズは意地で跳ね返す。
丸藤はリストクラッチ式不知火を狙ったが、これを振りほどいたカズは丸藤をコーナーに乗せて雪崩式ファイナルカット。
カウント2で返した丸藤にカズはさらにファイナルカットにいくもこれも丸藤はクリア。カズは丸藤をコーナーポストに固定しての雪崩式WA4狙い。
これをこらえた丸藤が不知火・改を決めたが、カズがカウント2で返す。
ポールシフトを外された丸藤はトラースキックを連打するが、3発目をキャッチしたカズが垂直落下式のリバースブレーンバスター。続けてファイナルカットを決めるが丸藤はカウント2で返す。
互いのトラースキックが空を切った時、カズのローリング・ソバットが決まる。顔面へのローキックをガードした丸藤が張り手を見舞うがカズも張り返し、顔面へのローキック。そしてカズは丸藤に新技パワープラント(リストクラッチ式WA4)を決めてフォール。
32分35秒、片エビ固めでカズが丸藤を破り、世界ジュニア・ヘビー級王座を奪回。4か月ぶりに全日本プロレスに至宝のベルトを取り戻しました。
09年2月11日、健介オフィス後楽園ホール(観衆2,100人超満員)大会。
セミファイナルは健介&飯伏幸太(DDT)組vs秋山、石森太二組の一戦。試合は健介がノーザンライトボムで秋山から直接フォールを奪い、3月1日、ノア日本武道館大会でのGHCヘビー級選手権試合に向けて前哨戦を飾りました。
メインイベントはKENTAに中嶋勝彦が挑戦したGHCジュニア・ヘビー級選手権試合。
中嶋は入場時、リングサイドに観戦に来ていた志村けんと横綱朝青龍から激励の花束を貰いました。
試合開始のゴング。両者すぐにはコーナーから動かず、距離を取っていたがロックアップ、KENTAがロープに押し込んでまずはクリーンブレーク。
再び組むとエルボー合戦へ。中嶋はソバットでKENTAの動きを止めると掟破りの逆go2sleepを炸裂させる。
KENTAは一旦場外へエスケープ。上がって来たところ中嶋は膝蹴り、ドロップキック、キャメルクラッチと攻め立てる。
中嶋がヘッドロックにとらえるとKENTAはバックドロップ。しかし中嶋は投げられても腕のロックは外さない。
エルボースマッシュの打ち合いからKENTAが左ミドルキックの連打。
KENTAはフロントハイキックからカバーの体勢に入るも中嶋はカウント1で返す。
さらにKENTAはキックの連発からスリーパー、ロープへのスイング式DDTからスワンダイブを狙うがこれは中嶋がキックで迎撃。そこからエプロンにダウンしたKENTAをスライディングキックで場外へ落とすと、自らも場外へ降りてキックの連打で追い込む。
リングに戻ると中嶋は三角蹴り。これはKENTAがドロップキックで迎撃。セカンドロープからのダブル・ニードロップからフォールにいくもカウント2。KENTAはボディシザースにとらえてさらに銅絞めスリーパーで絞め上げる。
中嶋は懸命にロープエスケープ。KENTAは場外でのボディスラム、さらにエプロンからのフットスタンプ、そしてコーナー最上段からのダイビング・フットスタンプを敢行。
中嶋をリング内に戻し、スワンダイブ式フットスタンプと見せかけて着地。中嶋の顔面を踵で蹴り上げる。中嶋も立ち上がってKENTAにエルボーを放っていき、KENTAも応戦。
中嶋はツームストン・パイルドライバー。さらにコーナーに詰めてボディへの掌底連打からソバット、串刺し式ニー、顔面へのドロップキックを見せてからハーフハッチ。KENTAはカウント2で返す。
KENTAは延髄斬りからジャーマン狙い。中嶋はこれを膝十字で切り返す。しかしKENTAはラリアットの連発からブレーンバスター、一人タッチ・ザ・スカイ。これをカウント2で返されるとSTFで絞め上げる。
中嶋はロープエスケープ。ブレーンバスターの応酬は共に不発。中嶋は三角蹴りから雷(いかずち)から垂直落下式ブレーンバスターを決めるとKENTAはたまらず場外へ。
中嶋が放ったプランチャはKENTAが場外で膝を立てて迎撃。リングに戻るとKENTAはスワンダイブ式ミサイルキック、串刺し式ドロップキック、シットダウン式パワーボムと畳みかけてカウント2。館内は大「ナカジマ・コール」に包まれる。
KENTAのローリング・ラリアットをかわした中嶋は裏投げを見せるとコーナーポストへ上る。これを追ったKENTAはコーナーの中嶋に場外への雪崩式ブレーンバスターを狙う。
中嶋はコーナーポストを挟んでエプロンに着地したが、KENTAは奈落式のファルコン・アローで中嶋の脳天を場外マットに突き刺した。
中嶋も場外でのジャーマン。両者カウント19でリング内に生還するもダメージが深くて起き上がれずリング上で両者ダウン。ナカジマ・コールとケンタ・コールが交錯する。
左ミドルキックの応酬からKENTAがハイキック、中嶋もソバット。KENTAもソバットを返すとタイガー・スープレックスホールド。これは中嶋がカウント2でクリア。
KENTAはロープに飛んでのブサイクへの膝蹴りにいくが、中嶋はこれをキャッチして投げ飛ばす。
バックドロップの投げ合いからKENTAのラリアット。中嶋のシットダウン式パワーボム、ロケットキックから垂直落下式ブレーンバスター、さらにジャーマン狙いもKENTAはロープをつかんで防御。カウンターのラリアットからランニングローキック。
中嶋はKENTAの蹴り足をとらえるとアンクルホールドへ。KENTAはロープへ手を伸ばすも中嶋はリング中央に引き戻してエスケープを許さない。
館内の大ケンタコールの後押しでようやくロープへ。中嶋は串刺しフロントキックからKENTAをコーナーに乗せてR-15にいくがこれはKENTAがガードしてからフットスタンプで逆襲。
パワーボムに担ぎ上げてコーナーのターンバックルに中嶋の後頭部を叩き付ける。
中嶋もKENTAの串刺しキックをキャッチしてコーナーに上げてのR-15。スーパーキック5連発からジャーマン・スープレックスホールド。カウントは2。
試合は35分経過。中嶋はムーンサルトプレス。続けてデスロール狙いにいくもKENTAはこれをかわしgo2sleepへ。中嶋はこれをキャッチして再びアンクルへ。これを脱したKENTAはSTF。中嶋がロープに伸ばした腕をクラッチしてのタイガー・スープレックスホールド。
ランニングキック、ブサイクへの膝蹴り、go2sleepとラッシュしたKENTAだがいずれもカウントは2。
左→右→左のキックのコンビネーションから再びgo2sleepを狙ったKENTAだったが中嶋はウラカンラナで切り返す。ローリング・ラリアットをかわし、左ハイキックを決めるとトルネード・ジャーマンから最後はデスロール。
38分53秒、ついにカウント3が入り中嶋が健介オフィス後楽園のメインでGHCジュニア・ヘビー級の新王者となりました。
試合後GHCヘビー級王者の健介もベルトを巻いた姿でリングに上がり新王者の中嶋を激励。
ノアの至宝GHC王座のうち、ヘビー級とジュニア・ヘビー級の2つのベルトが健介オフィスに流失しました。
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