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2025年07月13日07:19

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【特別編】前田日明のYouTubeにおける問題提起について(91)

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プロレスリング・ノアの07年は1月7日ディファ有明(観衆1,800人超満員発表)で開幕。

メインイベントは杉浦貴&金丸義信組にマーク&ジェイのブリスコ兄弟が挑戦したGHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合。

試合はブリスコ兄弟の連携プレーが王者チームを上回り、ジェイが金丸を肩車し、そこへマークがスワンダイブ式ラリアットを決めるダブル・インパクトで20分45秒、金丸がマークの前に片エビ固めでフォール負け。

ブリスコ兄弟はノア初参戦の初日でいきなりチャンピオンになるという大仕事をやってのけ、第5代王者チームとなり、同王座初の外国人王者チームとなりました。

逆に杉浦は前06年12月23日同所でのSEM興行でZERO1-MAXの高岩竜一にデスバレーボムからの片エビ固めで敗れGHCジュニア・ヘビー級王座からも転落、僅か1か月足らずの間にGHCジュニアのシングルとタッグの2本のベルトを失い、無冠となってしまいました。杉浦はこれを機に、ジュニア・ヘビー級を卒業し、ヘビー級への転向を果たします。

新GHCヘビー級王者の三沢光晴はセミファイナルで小川良成&鈴木鼓太郎とのトリオでツアー最終戦の1月21日日本武道館で三沢の持つベルトに挑戦する森嶋猛&モハメドヨネ&谷口周平組との6人タッグマッチでの前哨戦。

試合は三沢のエルボーで口の中を切り、出血した森嶋でしたが、側転エルボーからラリアット、裏投げで圧倒してみせました。試合は小川がバックドロップで谷口から勝利を挙げました。

1月ツアー最終戦は1月21日、日本武道館大会は15,500人(超満員発表)の観客を動員。発表は超満員でしたが、密度は前06年12月10日の同所での大会よりもかなり落ちたのは事実です。

メインイベントは三沢に森嶋が挑戦したGHCヘビー級選手権試合。試合開始から森嶋は145kg(当時)の巨体で三沢をパワーで圧倒、先制のヒップアタックで三沢を場外に落とした森嶋はロープに飛んでからのトペを放っていきます。場外戦では三沢をパワーボムで首から叩き落とし、三沢は長々とダウン。

ようやくリングに生還した三沢に森嶋はウィークポイントである首を集中攻撃。ラリアットからバックドロップ。三沢は転げ落ちるように場外へエスケープ。慢性化している首を狙われた三沢の動きは鈍く精彩を欠いていました。

しかし、三沢は自分で自分を鼓舞するように立ち上がり、エルボーで反撃を開始。左右の連打、ローリングしてのエルボーを計13発打ち込んでいきました。

これには森嶋もダウン。三沢は倒れた森嶋に馬乗りになって、マウントポジションからのエルボーを見舞っていく。この後花道での攻防となり、三沢は森嶋の巨体をエメラルド・フロウジョンで叩き付けてみせました。体力を越えた闘いを気力でカバーしていく44歳の王者。

三沢は勝負をかけたタイガードライバー’91を解禁、だが森嶋の身体の重みで完全には決まらず、森嶋の身体は斜めに落下していきました。かえって受け身の取れない角度で後頭部をマットに打ちつけた森嶋はダメージが深い。

三沢はすかさずロープに走り込んでからの渾身のランニング・エルボー。なだれ込むように森嶋をフォールすると20分5秒、片エビ固めで三沢の勝利。王座初防衛に成功しています。

勝った三沢は起き上がれない。セコンドに付いていた小川と浅子覚トレーナーがあわててリングの中に入ります。一度は立ち上がってベルトを腰に巻いたものの、次の瞬間には腰から崩れ落ちてしまいました。

予定されていた勝利者インタビューは中止に。三沢はそのまま控室に戻ると、首にコルセットを巻いた状態で救急車で病院に運ばれました。幸い、意識も回復し、救急車には自力で歩いて乗りました。

都内の病院に運ばれた三沢は医師に「頸椎捻挫」と診断され、2週間の安静が必要とされ、深夜自宅へ戻りました。

あの09年6月13日広島での事故が起きたの後の現在から見れば、こういう首へのダメージの蓄積が原因ということが言えますし、過去、全日本プロレス時代から三沢がバックステージで首の痛みで大の字になって横たわっている映像をテレビやDVDで何回も見ていますので、それだけ身体を張って、生命を削りながら、闘い続けて来たということでしょう。

セミファイナルは3月に国内で引退興行を行い、5月にメキシコで引退するSUWAのノア最終試合SUWAは高山善廣&鈴木みのると組んで、力皇猛&丸藤正道&KENTA組と6人タッグマッチで対戦。

SUWAらしいまさかの仕掛けで会場に来たファンを驚かせています。ゴッチ式パイルドライバーからKENTAをフォールにいった味方の鈴木にプラスチックボックスで背後から一撃。誤爆ではない。確信犯だ。さらに高山にも一撃。怒った鈴木はビンタでSUWAを制裁。対戦相手の力皇組はあっけにとられて見ているだけ。

鈴木がSUWAをスリーパーにとらえる。しかし試合はまだ続行中。力皇組は我に返り仲間割れに乗じてSUWAを攻撃。丸藤が不知火、力皇が無双。高山は豪快なニーリフトを決めて見せます。

SUWAのノアラストマッチは一転して1vs5のハンディキャップ戦と化してしまい。最後はKENTAのブサイクへの膝蹴りからgo2sleep、片エビ固めでフォール負け。ある意味、ヒールがいないと言われているノアマットにおいて、ヒールに徹して最後を飾った試合だったと言えるでしょう。 

セミ前はジェイ&マークのブリスコ兄弟に鼓太郎&リッキー・マルビン組が挑戦したGHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合。前半はブリスコ兄弟の合体攻撃に鼓太郎&マルビン組がペースをつかむことが出来ず苦戦。

しかし合体技では鼓太郎&マルビン組も負けてはいない。ツープラトンでのファンネル(619)、マルビンがウラカンラナをマークに決めれば鼓太郎はジェイにブルー・ディステニー。さらにシャイニング・インパクトも決めて見せ、26分6秒、合体式のブルー・ディステニーがマークに決まり、鼓太郎がマークを片エビ固めでフォール。鼓太郎、マルビン組が最終戦でベルト海外流失を阻止し第6代王者チームとなっています。

第6試合は秋山準と潮崎豪のシングル戦。ゴング前に奇襲を見せた潮崎に対し、キレた秋山は潮崎のラリアット封じとばかりにエグい腕攻めを見せ、右腕のサポーターをはぎ取るとアームロック、腕ひしぎ逆十字と徹底した腕殺しで潮崎を圧倒。最後は変形のリストクラッチ式エクスプロイダーからの体固めで潮崎から勝利を奪ってみせました

第5試合、佐野巧真が杉浦とシングルで一騎打ち。ジャーマンや関節技で佐野を追い込んだ杉浦でしたが、佐野は蹴りを主体としたUスタイルで対抗。場外にダウンした杉浦にコーナーポストからのフットスタンプを敢行。

リングに戻った杉浦に佐野は切れ味鋭いソバット5発。ここで杉浦が動かなくなり、レフェリーが試合をストップ。佐野が杉浦をTKOで破り、三沢の持つGHCヘビー級王座への次期挑戦者として浮上して来ました。

2〜3月ツアー最終戦、3月4日日本武道館大会、観客は13,500人(満員発表)。

しかし、この日は前06年4月24日の秋山vs井上雅央のGHCヘビー級選手権試合をメインとした大会以来2度目の日本武道館満員記録はストップでした。

この日はGHCのタイトル戦は一つもなく、「5大シングルマッチ」が組まれていますが、カードが弱かったことは否定できません。「5大シングルマッチ」は馬場死後の99年9月4日全日本プロレスの同所にて開催されて以来7年版ぶり。

この時は川田利明が負傷欠場、ファン投票により試合順が決められ、テーマ曲が鳴るとカードか゚わかる仕組みで田上明vs馳浩、小橋建太vsザ・グラジエーター、三沢が川田の代わりに高山、ベイダーと2試合行い、メインイベントが秋山vs大森隆男となり、三冠戦に拘らない三沢社長の斬新なマッチメークをファンは支持し16,300人(超満員発表)の観客を動員し大成功に終わっていますが、この日の入りは厳しかったです。

この日は試合順に振り返りたいと思います。第4試合、田上&丸藤組vs高山&佐野組。佐野が田上を顔面へのソバットからフォールしてみせました。

佐野は04年1月25日に神戸ワールド記念ホールで小橋に挑戦して以来3年3か月ぶりに三沢のGHCヘビー級王座への挑戦を声明しています。

第5〜第9試合までが、5大シングルマッチ(試合は全て60分1本勝負)。先ず第5試合はムシキング・テリーvsロッキー・ロメロ。テリーが雪崩式アームホィップでロメロからフォール勝ちを奪い、テリーもまたゼロワンに流失した高岩の持つGHCジュニア・ヘビー級王座への挑戦に狙いを定めました。

第6試合は小川vsダグ・ウィリアムスの日英職人対決。私は03年11月14日に後楽園ホールで見た両者のシングルマッチが素晴らしい内容だったのでこの試合が武道館で見られる、と非常に楽しみにしていました。

試合は期待通りのオーソドックスでクラシカルな攻防となり、最後はDウィリアムスが小川の一瞬の隙をついての回転十字固めでフォール勝ちしています。このあたりはDウィリアムスのノアにおける外国人選手のステータスが上がったことを意味します。

ノア創成期から参戦していたベイダー、スコーピオ、リチャード・スリンガー、マイケル・モデスト、ドノバン・モーガンらが既にノアに参戦しなくなってきており、Dウィリアムスはバイソン・スミスに次ぐナンバー2外国人の座におりました。

第7試合は秋山とヨネの一戦。試合は先に入場していたヨネが秋山の入場時に花道で奇襲攻撃をかけてスタート。ヨネは早くも顔面蹴りからキン肉バスターを決めて勝負に出ましたが秋山は久々にスターネス・ダストαを見舞い、僅か4分45秒、体固めで秋山の勝利。

試合後秋山は力皇を呼び込んで森嶋&ヨネ組の持つGHCタッグ選手権への挑戦をアピールしています。

セミファイナルは三沢vs杉浦の一戦。試合開始から、三沢はエルボーの連打で先制しますが、タフな杉浦はこれに屈せず、三沢の痛めている首を集中攻撃。

三沢もエメラルドフロウジョンをみせましたがカウント3は奪えず。三沢はマウントポジションで杉浦の顔面にエルボーを入れていきます。実に22連発。さすがの杉浦もこれにはたまらず、23分51秒、危険と見なした福田明彦レフェリーが試合をストップ。三沢の珍しいTKO勝ちとなっています。

メインイベントは森嶋にKENTAが挑んだROH世界選手権試合。この試合、当初はノンタイトルとして発表されていましたが、森嶋がフィラデルフィアでROH世界王座を奪取した為、タイトル戦に変更となりました。

試合は序盤KENTAが森嶋の膝への低空ドロップキック、膝蹴り、場外へのダイビング・フットスタンプで森嶋を撹乱しましたが、森嶋は強烈なラリアットで反撃。

軽量のKENTAをぶっこ抜いてのバックドロップ。さらに体重の乗ったエルボーでメッタ打ち、そしてラリアット、バックドロップ。さらにもう一度ダメ押しのラリアットとバックドロップを決めるとKENTAもこれは返せず、カウント3が入り森嶋のタイトル防衛。

ノアの武道館のメインとしては珍しい9分44秒という短期決着で森嶋が圧倒的なパワーの差を見せつけて勝利を飾りました。

小橋の長期欠場の中スタートした第3次三沢政権は怪しい雲行きでの苦難のDepartureとなりました。
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