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2025年07月09日07:14

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【特別編】前田日明のYouTubeにおける問題提起について(87)

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06年6月29日東京・江東区有明のプロレスリング・ノア事務所で行われた三沢光晴社長の記者会見。会見に臨んだ三沢社長の顔色は青ざめ、表情はこわばっています。 

小橋建太が右腎臓腫瘍摘出手術の為、7月1日から開幕するツアーを欠場するというものでした。

「右腎臓の腫瘍は4〜5センチ大のものです。性格には判断出来ていないが、画像から見ると悪性ではないかと思われます。」

ノアは年に一度、選手、スタッフの健康診断を行っていますが、24日に腫瘍が発覚しました。24日に小橋から報告を受けたという三沢は本人は「(病院は)人ごとと聞き流していたが、まさか自分が…。」とショックは隠せなかったようでした。しかし小橋は「自分の身体よりも試合に穴をあけるのが一番つらい。」と語っていたと言います。

腎臓腫瘍は90%が悪性のものであるが、転移がなければ助かる可能性もある。三沢によれば、医師は「早期発見です。」と語っており、癌だとしても必ずしも悲観することはないとのことでした。

何より小橋の強靭な精神力があれば病院の克服は可能であり、「小橋も必ず復帰したいと言っている。肉体的にもそうだけど、精神的にも気持ちが折れることが一番怖い。でも皆さんご存知のとおり、そういう面では小橋に関しては問題はない。」と三沢は断言。

会見場は凍り付いた雰囲気に包まれましたが、「いい意味で休めって神様から言われたんじゃないの。俺が心配なのは入院中に練習しないかってこと。練習しそうで怖い。ダンベル持ち込みは禁止だな。」と冗談まじりにこう話したところで報道陣の気持ちも少し緩みました。

小橋は必ず帰ってくる。鉄人は病魔を剛腕ラリアットでKOしてリングに再び立つ。そう信じたかったです。

この会見の模様は翌6月30日にサムライTVの「Sアリーナ」の中で放送されました。7月16日日本武道館での高山善廣復帰戦、三沢&秋山準組vs小橋&高山善廣組の一戦は白紙となりました。

以下は小橋からの闘病声明です。

「急な欠場となり、ファンの皆さん、関係者各位、そして復帰戦で自分とのタッグを希望してくれた高山選手、またその試合を楽しみにしてくださっていた方々へご迷惑をおかけすることを大変申し訳なく思います。

自分自身にとっても、あまりに突然のことで今の心境をうまく言葉にすることができません。

小橋建太を応援してくださるファンの皆さん、本当にすみません。

試合には出られませんが、皆さんからのご声援を励みに、治ると信じて病気と闘っていきたいと思います」

衝撃の小橋右腎臓腫瘍摘出手術による欠場会見から2日後の7月1日ディファ有明でノア06年7月ツアー「Summer Navigation '06」が開幕しています(観衆1,800人超満員発表)。

セミ前、小橋のいない「バーニング」本田多聞&菊地毅&潮崎豪組vs力皇猛&丸藤正道&KENTA組。

「バーニング」の入場の際にかかったテーマ曲は小橋の「GRAND SWORD」。先ツアーの最終戦の札幌で小橋と組んでGHCタッグ王者となった本田が2本のベルトを肩にかけて入場、館内の観客から「コバシ・コール」が沸き上がりました。

小橋の闘う魂はリングにある、という本田の小橋への思いをこめたパフォーマンスでした。試合はKENTAが菊地をブサイクへの膝蹴りでフォールしています。

ツアー最終戦の7月16日日本武道館での高山復帰戦での高山のパートナーには、高山が長期欠場する前の最後の対戦相手だった佐々木健介に決定しました。

7月6日小橋が5時間半に及ぶ手術の結果、右腎臓を摘出し、手術は無事成功。他臓器への転移はありませんでした。

三沢は「まだ完全に安心は出来ないが、現段階では問題なく成功と聞いている。」と明るい表情でコメントしています。

ツアー最終戦7月16日、日本武道館大会は16,500人(超満員発表)の観客を動員。この日は試合順に振り返りたいと思います。

第5試合には久々に甲虫王者ムシキング・テリーが参戦しエル・アンヘル&石森太二と組んでムシキング・ジョーカー&チャーリー・マンソン&シコシス組と対戦。 テリーがシコシスをミストクラッチでフォールしています。

潮崎は鈴木みのるとシングルマッチで対戦しました。試合は潮崎がほとんど何もさせてもらえない展開となり、序盤から膝蹴り、ミドルキックと打撃系の技で痛めつけられバックドロップや痛烈な張り手をくらってしまいます。

潮崎も欠場中の師匠・小橋への思いもあり、チョップの連打からローリング袈裟斬りと反撃しローリング・クレイドルと「小橋殺法」を見せました。さらにジャーマンで勝負に出ましたが鈴木はそれをあざ笑うかのようにムーンサルト狙いの潮崎の髪をつかんでコーナーから引き摺り下ろして逆落としからのスリーパー・ホールド。レフェリー・ストップで鈴木が勝っています。

セミファイナルはヘビー級とジュニア・ヘビー級の次世代タッグ対決。力皇&森嶋組vs丸藤&KENTA組の一戦(30分1本勝負)。

試合はめまぐるしい攻防となり、体格で勝る力皇、森嶋の復活WILD�兇魯僖錙爾貿い擦憧歹�&KENTAを痛めつけます。スパートしたのは森嶋。KENTAにヒップアタック、串刺しラリアット、カウンターのニー。さらに場外へ落ちた丸藤とKENTAにプランチャ。

KENTAも打撃技でWILD�兇妨�かっていきます。森嶋に張り手、パンチの乱打。やはり、WILD�兇梁僚鼎両茲辰織瀬屮襪離轡腑襯澄璽織奪�ル、ロープ際での踏みつけでKENTAを破壊しにかかります。

丸藤、KENTAは巧みな連携。二人がかりで森嶋に卍固め、WILD�兇離瀬屮襯ぅ鵐僖�トは丸藤が前方回転エビ固めに切り返す。KENTAのgo2sleepは森嶋の巨体にパーフェクトに決まり、合体式不知火も見事に森嶋に決めて見せます。

KENTAが森嶋にジャーマン、丸藤は力皇にクロスアーム式とスープレックスホールドを見舞っていきましたが、3カウントは奪えず。

あっと言う間に時間が経過し、最後はリング中央で森嶋とKENTAが膝をついて張り手の打ち合いをしている時に30分時間切れ引き分けとなっています。

ジュニア・ヘビー級コンビは内容面でもヘビーの2人に負けておらず、丸藤は試合後「体格以外では負ける気がしなかった。」とコメント。

一連の対ヘビー級対決で確かな内容を残した丸藤は秋山のGHCヘビー級王座への挑戦を表明。

ノアにあるGHCの全タイトル(ヘビー、タッグ、ジュニア・ヘビー、ジュニア・ヘビータッグ、白GHC)獲得のグランドスラム達成に向け大きく前進しました。

セミファイナルが終わると館内が暗転し電光掲示板に「高山善廣復帰戦」の文字が浮かび上がり武道館の観客からは「オオーッ!」という大きなどよめきが起こりました。

入場順は三沢、健介、秋山、最後に高山です。高山のテーマ曲「DESTRUCTIVE POWER」のイントロの部分に合わせ、「オッ!オッ!」の大合唱が起きました。

高山は得意のトップロープをまたいでのリングインの際、右足を引っ掛けてしまい、やや失敗。やはり2年のブランクは大きかったか…。

先発は三沢と高山。ロックアップから入ろうとした三沢さんに対し顔面蹴りと膝蹴りを見舞ってダウンを奪った高山は起き上がった三沢にローキックを入れると踏みつけ式の体固め。

これを返した三沢は秋山と交代。秋山と高山は手四つの体勢からロープブレーク、高山は秋山に離れ際のエルボー、秋山もエルボーで応戦。高山の串刺しニー、秋山もジャンピング・ニーで返す。ここで、健介登場。

健介はチョップ5発からタックル。ロープ際の秋山をラリアットで場外に落とすとプランチャ。
場外で待っていた高山は秋山にビッグブート1発。さらに鉄柵に秋山を叩き付けてからの顔面への蹴りで高山は秋山をリング内へ投げ入れる。

高山と健介のバックドロップとネックブリーカーの合体技から2人がかりのキック、高山はエルボーからボディスラム。秋山もアマレス流の動きで高山のバックを制し三沢さんにタッチ。

三沢と高山は今度はガッチリとロックアップ。にらみ合いながらのクリーンブレークが2度続いた後、高山がローキックからサッカーボールキック。三沢をコーナーに逆さ吊りにして対角線を走っての低空ドロップキック。健介へタッチ。三沢のエルボーと健介のチョップの打ち合いの後、三沢は秋山に交代。

健介は秋山に膝蹴りからブレーンバスター、高山が入ってダブルのブレーンバスター。秋山に対し高山は左のロー、ミドルとキックを打ち込み、右顔面へハイキックを連発。しかし秋山は高山の蹴り足をキャッチすると三沢へつなぐ。

三沢はサッカーボールキックからエルボー2発で高山からダウンを奪うとそこへ秋山のジャンピングニー。場外へ落ちた高山に三沢のエルボースイシーダ。

さらに秋山が花道でDDT、リングに戻って秋山は高山にチンロック。高山は下から秋山の顔面を蹴ってこれを脱出すると替わって入ってきた三沢とエルボー合戦。しかし、これは高山が打ち負けてダウン。

三沢は続けてフェースロックで絞め上げるが健介がカット。三沢さんは秋山に交代。秋山はニーリフト、フライング・エルボーバット、膝のサポーターをずらしてのニードロップ。高山ダウン。そこへ三沢のセントーン。

高山も必死に立ち上がり、秋山にエルボー。コーナーに控えていた三沢にもエルボーをお見舞いする。秋山の串刺しニーをキャッチした高山は重爆ドロップキックを放ち健介とタッチ。健介が一気にラッシュ。マシンガンチョップからフェースクラッシャー、逆一本背負い、トルネードボム、ラリアットからストラングルホールド。

三沢がこれをカットしてからタッチを受けるとフライングエルボーで健介を倒しフロッグスプラッシュ。続けてタイガードライバー狙いも健介はリバース・スープレックスで切り返す。飛び込んで来た三沢さんをパワースラムで投げつけると高山にタッチ。

高山は顔面蹴りから串刺しニー、コーナーでのダブルアーム・スープレックスにいきかけるが、高山はこれを止めて「コバシーッ!」と絶叫して三沢にマシンガンチョップ。病気と闘う本来なら横にいた小橋への熱いエールを送ってからダブルアーム・スープレックス。

さらにバックドロップを決めた高山はエベレストジャーマン狙い。三沢はこれをワン、ツーエルボーでカットし秋山へ交代。秋山は高山に顔面キックを見舞っていくが高山はランニングニーリフトで秋山の動きを止めてからドラゴンスープレックス。

三沢がローリング・エルボーでカットに入ろうとしたところ、健介が背後から三沢にラリアット。秋山も健介にエクスプロイダー、高山はビッグブートから秋山をエベレストジャーマン。カウント2で返されたが完璧なブリッジを描いて見せました。秋山はカウンターのニーアタックからエクスプロイダー2発。高山もカウント2でクリア。

三沢も入って秋山と2人がかりで高山を攻撃。高山も三沢と秋山2人相手に顔面キックで応戦するが、三沢がローリング・エルボーで高山の動きを止めるとエメラルド・フロウジョン。最後は秋山がリストクラッチ式エクスプロイダーからフォール。22分30秒、体固めで高山は敗れましたが2年ぶりの復帰戦を終えることが出来ました。

高山の復帰戦は、秋山のリストクラッチ式エクスプロイダーからの体固めに高山がフォールされ、高山は復帰戦を白星で飾ることは出来ませんでした。

試合後、ダウンしたままの高山を三沢と秋山が引っ張って立たせ、健介を交えて4人で健闘を称え合いました。感動的なシーンでした。

試合後のバックステージでのテレビインタビューで高山は開口一番「生きてるよ!」と一言。脳梗塞からのリング復帰というかつてないシチュエーションでの試合を無事やり遂げることが出来た男の心からの叫びでした。

高山はコメントを続けました。「もうやめようと思ったけど、生き残ってるから続けなきゃいけないね。100点満点で5点ぐらいだな、今日は。俺と健ちゃんが初タッグで勝利飾れなかったこと、悔しいね。俺が最初に言ったミサワコール、アキヤマコールを出せなかったのが一番悔しいよ。エロ社長の野郎さ、社交辞令かと思ったら本当に本気のエルボー食らったからね。でもマジで良かった。あれでナメられてたら、もう俺もノアに上がれないのかと思っちゃうからね。秋山のエクスプロイダーもリストクラッチ、初めて食らったよ。(小橋の欠場について)非常に残念だけど、彼のアクシデントがあって健ちゃんとと初タッグ組んだしね。俺が休んでる間、復活したらチーム組もうと言ってたんだよね。みのる(鈴木)ちゃんと天龍さんと。やっとこういう運命でさ、だから今度組む時は、バリバリの勝利をこの2人で獲ろうね。

(テレビカメラに向かい)2年間本当に待たせた。高山善廣、帰って来た。これからもプロレス界を駆け抜けていくぞーっ!ノーフィアー!」とノーフィアーポーズをバッチリ決めて見せました。

復帰戦の相手を勤めた三沢は「終わってホッとしてますよ。最後、目がうつろだったからちょっと心配ですけどね。あとは秋山が何とかしてくれると思ったので。(高山の)気持ちは衰えてなかったんでね。怪我する前と変わっていない。あとは体調を戻してくるのは本人次第なんでね。1発目の蹴りでね、後は膝を食らった時にミゾオチに入ったんで、こっちも遠慮しちゃいけないんだなって気持ちにさせられました。小橋の分までやれたかどうかっていうのはわからないですけど、今日の試合、アイツのことなんで、一番悔しいっていう気持ち、みんなに悪いなって気持ちになるんでしょうけど、そこは復帰した時に出してくれればいいことであって、今はゆっくり休んで欲しいですね。」とコメント。

翌7月17日東京・水道橋の「ファイティングカフェ・コロッセオ」で記者会見を行った健介オフィス代表の北斗晶は、健介が左眼窩底骨折の為、14日に都内の病院に入院していたことを発表。16日のノア日本武道館大会は医師から外泊許可をもらって試合に出場したとのこと。

健介は7月2日ビッグマウスラウド後楽園ホール大会での柴田勝頼戦で目を負傷。試合後に吐き気と視力障害を訴えて救急車で病院に直行。検査の結果、「左眼窩底骨折」と診断されました。しかし、健介は小橋の腎臓摘出手術における代打という試合の重要性を考慮し、「どうしても武道館に出る」と言って聞かなかったという。

ノア関係者やマスコミには負傷を隠していた為、負傷を覚られまいと予定されていた全日本プロレスの7月3日大田区体育館と9日の入間市青伸産業運輸特設リングには出場。日本武道館決戦が終わったことで、眼球固定の為の手術を18日に行うことを発表しました。

健介は負傷を押して、小橋の穴を埋めるべく、家族以外には負傷の事実を隠して、闘い抜いたのでした。健介は約半年にわたる欠場の末、翌07年1月2日全日本プロレスの後楽園ホール大会で復帰戦を行っています。

満身創痍になりながらも命懸けで闘う、それがノアのプロレスでした。

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