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2025年04月03日07:03

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【特別編】マイティ井上さん追悼(70)

85年全日本プロレスの掉尾を飾る「世界最強タッグ決定リーグ戦」は11月23日後楽園ホール(テレビ生中継、観衆3,400人超満員発表)で開幕。

ジャパンプロレス勢の参戦により、1月2日後楽園ホールで開幕した「激突!オールスター・ウォーズ」から全て従来ファンに親しまれてきたシリーズ名を変えてきた全日本プロレスですが、年末のドル箱シリーズである「世界最強タッグ決定リーグ戦」だけは変更しませんでした。

ただし、サブタイトルとして「NEVER ENDING WARS」というタイトルがつけられています。元ネタは当時日本で公開された映画「ネバー・エンディング・ストーリー」から取ったものでしょう。

82年大会から猛威を奮ってきたスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディ組の「超獣コンビ」はブロディの新日本プロレス移籍によりコンビ解消。この年は8チームによるメンバーが集結しました。

マイティ井上は先の「ワールド・チャンピオン・カーニバル」最終戦、10月31日山形県鶴岡市体育館で石川敬士とのタッグでジャパンプロレスの寺西勇&保永昇男組を破りアジア・タッグ王者となりましたが、少数精鋭を打ち出していたこの年の最強タッグにはエントリーされず。

参加チームは前年度優勝チーム、3年連続3回目の出場となるインターナショナル・タッグ王者チームの鶴田&天龍源一郎組。(鶴田個人は77年の世界オープン・タッグ選手権から9年連続出場、天龍個人は77年世界オープン・タッグ選手権、81年から5年連続出場) 

初出場、PWF世界タッグ王者チーム、スタン・ハンセン&テッド・デビアス組。(ハンセン個人は82年から4年連続出場、デビアス個人は初出場)ブロディの離脱で4月の「激烈!スーパー・パワー・ウォーズ」からタッグを組み始め、8月の「決戦!ダイナマイト・ウォーズ」から第2代PWF世界タッグ王者チームに認定されました。 

ベテランコンビ、2年ぶり2度目の出場となる馬場&ドリー・ファンク・ジュニア組。(馬場、ドリー共に個人では77年の世界オープン・タッグ選手権から9年連続出場)8月の「決戦!ダイナマイト・ウォーズ」、10月の「ワールド・チャンピオン・カーニバル」でテリー・ファンクが来日しドリーとのザ・ファンクスが復活、ファンクスでの参戦も期待されましたがテリーがWWFでのスケジュールを優先させ、馬場&ドリー組が2年ぶりのエントリーとなりました。

初出場、ジャパンプロレス代表チーム、長州力&谷津嘉章組。新日本プロレスから移籍して初めての公式リーグ戦参加。 初参加、ハーリー・レイス&ジェシー・バー組。(レイス個人は81、82、84年大会に次いで4度目の出場、バーは初来日) これまでラリー・へニング、ディック・スレーター、ニックと組んで参戦して来たレイスですが、若手とのタッグは初めて。

初参加、ニック・ボックウィンクル&カート・へニング組(ニック個人は78、80、84年大会に次いで4度目の出場、カートは初参加)はAWA代表チーム。ニックは前年の最強タッグ以来約1年ぶりの来日。これまではブラックジャック・ランザ、ジム・ブランゼル、レイスと組んで参加して来たニックですがレイスとの元世界王者チーム以外はパートナーが弱体で優勝圏外でした。今回は時期AWA世界ヘビー級王者の有力候補と言われるカートとのタッグ。

2年連続2度目の参戦、ダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組のザ・ブリティッシュ・ブルドッグス。前回は新日本プロレスから電撃移籍を果たし、大きな衝撃を日本マット界にもたらしました。85年に入って2度(ジャパンプロレス主催のシリーズ含む)シリーズにフル参戦。全日本プロレスのスタイルにも馴染んでおり、昨年以上の活躍は期待されます。また馬場&ラッシャー木村組の仲間割れによる不戦敗で実現しなかった馬場との初対決も注目されます。国際血盟軍代表、初参加のラッシャー木村&阿修羅・原組(R木村個人は77年の世界オープン・タッグ選手権、84年に続き3度目の参戦、原個人は81〜83年以来2年ぶり4度目の参戦)。 

他リーグ戦参加外選手では頚椎損傷のアニマル浜口が引き続き欠場、キラー・カーンはアメリカに戻った為不参加。メキシコに修行に出ていた冬木弘道がシリーズ終盤戦に凱旋帰国が決まっています。

85年「世界最強タッグ決定リーグ戦」開幕戦、11月23日後楽園ホール(テレビ生中継、観衆3,400人超満員発表)大会。私はこの興行は観に行きました。生中継とあって試合開始は通常より30分早い午後6時。

10月19日のゴールデンタイム復帰記念大会に続く同所からの生中継、日本テレビも年末の看板シリーズとあってか、11月30日神奈川県横浜文化体育館、12月7日、山形県体育館と3週連続の生中継を敢行。中継チームも力が入っています。

井上はタイガーマスクとタッグを組んでジャパンプロレスの小林邦昭&寺西組と対戦、8分56秒に両チームリングアウトの引き分け。

メインイベントは公式戦、鶴田&天龍組とニック・ボックウィンクル&カート・へニング組の対戦。カートはこの中に入ると身体のサイズが一回り小さく、鶴龍コンビはカートに狙いを定めていきます。

鶴田が天龍にタッチをしてから、カートをボディスラムの要領で担ぎ上げて天龍に空中でカートの身体を逆さまの仰向け状態で渡し、天龍はスタンプホールドのような体勢からパワーボム。14分38秒、エビ固めで天龍がカートをフォールしてカウント3。鶴龍コンビが初日危なげなく白星発進で2点を獲得。ニック&カート組は0点。

セミファイナルは注目の外国人同士の大一番、スタン・ハンセン&テッド・デビアス組とダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組が激突。入場と同時に両チームがぶつかり合う激しい攻防となりましたが、ハンセンがスミスにウェスタン・ラリアット、ダメージの残るスミスをデビアスがカウンターのパワースラム。5分31秒、片エビ固めでデビアスがスミスを降し、ハンセン&デビアス組も2点でスタート。キッド&スミス組は0点。

セミ前に組まれたのはジャパン代表の長州力&谷津嘉章組と国際血盟軍代表のラッシャー木村&阿修羅・原組の公式戦。両チームは原が国際血盟軍入りしてすぐの10月8日、徳島市立体育館で対戦し両チームリングアウトに終わっています。

長州が原にサソリ固め。これをR木村がカットに入りました。これに怒った谷津も入ってきてR木村にドロップキックを見舞い、場外へ落としました。しかし、場外から戻って来たR木村は手にしたイスで長州、谷津を攻撃、原もイスを持って2人がかりでジャパン軍を攻撃、10分47秒、R木村&原組の反則負けとなりました。長州&谷津組が2点を獲得。R木村&原組は0点ですが、リーグ戦を掻き回しそうな予感がしました。  

公式戦以外の試合は、馬場&ドリー・ファンク・ジュニア組は国際血盟軍の鶴見五郎&剛竜馬組と対戦、5分9秒、ドリーがテキサス・クローバーホールドで剛をギブアップさせて快勝。 

ハーリー・レイス&ジェシー・バー組は石川&渕正信組と対戦。私の記憶ではこの時、レイスの入場テーマ曲は「ギャラクシー・エキスプレス」ではなく、「ツァラトゥストラはかく語りき」が使われていたと認識していますが中継に入ってない試合なので確認出来ておりません。5分12秒、レイスがこの時期多用していたフライング・ラリアットからの体固めで渕を破っています。

全日本対国際血盟軍、大熊元司とアポロ菅原のシングルマッチは1分23秒と言う速攻で大熊がジャンピング・ヘッドバットからのエビ固めで勝利。このあたりは午後7時からの生中継に公式戦3試合を入れようというのが見え見えでしたが、普段全日本プロレスの前座から中堅どころの試合はスピード感、キビキビ感に欠けており、たまにはいいかな、という感じでした。短時間勝利の大熊は勝利のグリコポーズで大喜び。

ハル薗田と新倉史裕のシングルマッチは8分2秒、薗田がスクールボーイ(横入り式エビ固め)で新倉を撃破。百田光雄と保永昇男の対戦は6分14秒、保永が回転エビ固めでベテラン光雄を丸め込んでいます。第1試合はジャパンの若手同士の対戦でした仲野信市が笹崎伸司を7分30秒、逆エビ固めでギブアップさせました。

この日はアンダーカードから試合の展開が早く、全10試合組まれましたが生中継は公式戦3試合全て試合終了まで入り、生中継が始まる前の1時間で7試合が終わるという何ともはや。

序盤戦のヤマ場、第5戦、11月27日札幌中島体育センター(テレビ収録、観衆5,800人超満員発表)大会。この大会はテレビではリーグ戦の優勝戦後に放送される夢のシングルマッチ中心のマッチメークが組まれました。

井上は石川&薗田とのトリオでジャパンプロレスの小林邦&栗栖&新倉組と6人タッグマッチで対戦。11分19秒、石川が新倉をサソリ固めでギブアップさせています。

この日行われた公式戦は1試合のみ。馬場&ドリー組とレイス&バー組の一戦が組まれました。前日の帯広での前哨戦ではドリーとレイスが両者リングアウトに終わっていますが、この日は本番、馬場&ドリー組は無難に初来日のバー狙いで勝てた試合でした。

しかし、レイスに上手くリードされたバーが予想以上の粘りを見せて30分時間切れ引き分けに持ち込みました。馬場&ドリー組としては取りこぼしとなり3失点の1点で初得点。レイス&バー組は2時間切れ引き分けの2点となりました。

セミファイナルではハンセンと原のスペシャルマッチが組まれ、4分14秒、ハンセンがエプロンの原を引っこ抜くようなボディスラムからウェスタン・ラリアット、体固めでハンセンの完勝。ヒットマンとしてラリアットを武器に全日本、ジャパンの中堅どころを秒殺して来た原でしたが、本家ハンセンには通じず。

セミ前に組まれたのはシングル初対決となる長州とデビアスの一戦。長州がデビアスにサソリ固め。しかしそこへデビアスのパートナーであるハンセンがブルロープを持って乱入し、長州の頭をカウベルで一撃。レフェリーは即座に試合終了のゴングを要請し6分2秒、長州の手痛い反則勝ちとなりました。  

タイガーマスクとキッドがシングル対戦。両者はキッドが全日本プロレスに移籍して来たばかりの前84年11月16日、全日本、ジャパン提携記念興行でエキシビションマッチ3分1本勝負で対戦し時間切れ引き分けとなっていますが本戦でのシングルマッチはこれが初。

試合は吊り天井の応酬も見られましたがタイガーマスクのブレーンバスターがロープ際となり、同体で両者場外へ転落。10分4秒、両者リングアウトの引き分けに終わっていますが初代タイガーマスクとキッドの試合のような盛り上がりには欠けました。

鶴田は天龍とのタッグで、R木村&鶴見組の国際血盟軍と対戦、13分14秒、天龍がパワーボムからのエビ固めで鶴見をフォールしています。

ニック&カート組はジャパンの谷津&寺西組と対戦、19分24秒、ニックが寺西を足4の字固めでギブアップさせニック&カート組の完勝。

第8戦、11月30日神奈川県横浜文化体育館(テレビ生中継、観衆4,300人発表)大会。2週連続のテレビ生中継、試合開始は午後6時。

今回も午後7時からの生中継とあって、メインイベントからではなく、放送開始から試合を振り返っていきたいと思います。

テレビ中継開始と共に始まったのはタッグリーグ公式戦、全日本対ジャパン頂上対決、鶴田&天龍組の鶴龍コンビと長州&谷津組の対戦。ジャパン軍は天龍に狙いを定め、谷津がバックドロップの体勢に担ぎあげて長州がコーナーポスト最上段からフライング・ニードロップを見舞う連携プレーを見せました。

が、いかんせん両チーム共に決定打を欠き、30分時間切れ引き分け。鶴龍コンビは1点追加で失点1の5点。長州&谷津組は失点1の3点。

次に行われたのが事実上のメインイベント、ハンセン&デビアス組とレイス&バー組の公式戦。スタートから勢いよくハンセン&デビアス組が攻め込み、ハンセンは135kgの巨体を軽々と宙に舞わせてのドロップキックをバーに見舞い、トドメはウェスタン・ラリアット。7分14秒、ハンセンがバーを体固めに決めてハンセン&デビアス組が勝利し無失点の4点、レイス&バー組は2敗2時間切れ引き分けの失点6で2点。

鶴田&天龍組と長州&谷津組が30分フルタイム闘った為に公式戦2試合終わった時点で放送時間は45分近く経過。最終試合として公式戦外のタイガーマスク&井上組とキッド&スミス組の一戦が組まれ、9分35秒、キッドが井上をダイビング・ヘッドバットからの片エビ固めで撃破。最終試合は放送時間内に収まりませんでした。

その他テレビ中継に入らなかった試合ですが、ドリー・&石川組とニック&カート・組はドリーとニックの約1年ぶりの攻防も見られましたが8分26秒、ニックが石川をドリルアホール・パイルドライバーからの片エビ固めで降し、ニック&カート組の勝利。

全日本対国際血盟軍、馬場&大熊&薗田組vsR木村&原&鶴見組の6人タッグマッチは7分9秒、原が薗田をヒットマン・ラリアットからの体固めでフォールし国際血盟軍に凱歌が上がっています。

横浜大会も試合開始からテレビ生中継開始まで1時間しかない為、中継開始前の試合が全部10分以内に終わっています。
 
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