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2025年03月17日07:16

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【特別編】マイティ井上さん追悼(53)

85年ジャパンプロレス自主興行シリーズ「ビッグ・ラリアート・フェスティバル」第4戦は5月14日広島県立体育館(観衆4,500人発表)大会。新日本プロレスも81〜83年のブーム以前は広島は観客動員に苦戦していた地区であり満員マークはつかず。

マイティ井上はタイガーマスク&マジック・ドラゴンとのタッグでジャパンプロレスの小林邦昭&保永昇男&新倉史裕組と6人タッグマッチで対戦、11分48秒、タイガーマスクが新倉からジャーマン・スープレックスホールドでフォール勝ち。

メインイベントはジャパン対全日本頂上決戦、長州力&谷津嘉章組vs鶴田&天龍源一郎組が今回はジャパンのリングで2度目の対戦が実現(60分1本勝負)、前回の2月1日全日本プロレスの札幌中島体育センターでの初対決は鶴龍コンビに鉄柱で額を割られた谷津が錯乱し鶴龍ばかりかパートナーの長州にも八つ当たりの暴行を働き21分7秒、ノーコンテストとなっています。

試合は天龍が谷津にバックドロップを決めようとしたところ長州がカットに入りこれを阻止。これを見た鶴田もリングに入り、長州が天龍を、鶴田が谷津を同時にバックドロップで投げ、そのまま両チーム場外へ。場外で長州と鶴田が殴り合い、長州と鶴田はリングに上がったものの、試合権利のある谷津と天龍はバックドロップのダメージが深く場外でダウン。12分28秒、谷津と天龍が両者リングアウトのドロー決着となりました。

セミファイナルはキラー・カーンとスタン・ハンセンの一騎討ち45分1本勝負。両者のシングルマッチは81年12月1日、新日本プロレスの愛知県体育館で実現、6分29秒、ハンセンが場外でのショートレンジのウエスタン・ラリアットでリングアウト勝ちしています。

この試合はテレビ朝日で収録されましたが、この名古屋大会はハンセンが全日本プロレスのリングに登場した後の12月25日に放送された為、本放送ではお蔵入りとなり、97年にサムライTVで放送された「闘いのワンダーランド」で初めて放送されています。

Kカーンの「アルバトロス殺法」ダイビング・ダブルニードロップをハンセンがかわし、135Kgの巨体を軽々と宙に浮かせての強烈なドロップキック、そして、ロープ際でのウエスタン・ラリアット。Kカーンはこのダメージで場外へ転落し起き上がれず、6分56秒、ハンセンがまたもリングアウト勝ちでKカーンを返り討ちにしてみせました。

セミ前は馬場&石川敬士&渕正伸組と国際血盟軍のラッシャー木村&鶴見五郎&剛竜馬組の対戦、ジャパン迎撃の切り込み隊長として勢いに乗っていた石川が11分6秒、長州の得意技であるサソリ固めで剛からギブアップを奪いました。

マサ齋藤&アニマル浜口組vsダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組の注目の一戦は9分53秒にキッド&スミス組の反則勝ち。

第5戦は5月15日、仙台・宮城県スポーツセンター(観衆3,800人発表)大会。長州が新日本プロレスを離れてから初の仙台大会でしたが、満員マークはつかず。

井上は前日同様、タイガーマスク&Mドラゴンとのトリオを結成、ジャパンプロレスの浜口&小林邦&保永組と6人タッグマッチで対戦12分、両チームリングアウトの引き分け。

この日はダブルメインイベントとして行われ、ダブルメイン第2試合は鶴田&天龍組とハンセン&キッド組が対戦(60分1本勝負)、ハンセン&キッド組は開幕戦の5月10日、後楽園ホールで長州&谷津嘉章組と対戦、長州とキッドが両者リングアウトとなって居ますが、こちらも10分17秒に鶴田とキッドが両者リングアウトのドローとなりました。

ハンセンとキッドは前84年の世界最強タッグ決定リーグ戦で同時に来日していますがタッグを組む機会はなくジャパンのシリーズでタッグを結成。ですが80年1月の新日本プロレス「新春黄金シリーズ」に一緒に来日し、地方では6人タッグも含めて何度かタッグを結成しています。この時はまだキッドの身体が細かったこともあり、大きな話題にはなっていませんが、猪木&藤波組とは1月7日愛媛県今治市公会堂、1月17日鹿児島県鹿屋市体育館の2回タッグで対戦し、いずれも猪木&藤波組が勝っております。

ダブルメインイベント第1試合は長州と国際血盟軍の大将、R木村とのシングルマッチ60分1本勝負。長州とR木村は81年10月にR木村が浜口、寺西勇とはぐれ国際軍団を結成して新日本プロレスに乗り込んで来てから何度となく対戦、全日本プロレスのリングでも既に何度も対戦しています。

ただ、軍団抗争が中心だった為かシングルマッチというのは長州が革命戦士になる前の82年3月5日「第5回MSGシリーズ」開幕戦の公式戦で対戦、6分27秒にR木村がリングアウト勝ちした一度だけとなります。

以来3年2か月ぶりのシングルマッチ、試合はR木村がロープに飛ばしてのカウンターのクロスチョップを狙いましたが、長州はこれをかわしてリキラリアット、R木村はたまらず場外へエスケープ、長州もこれを追って場外へ。するとR木村のセコンドについていた鶴見五郎が乱入してチェーンで長州の首を絞めにいきました。12分50秒、R木村の反則負けが宣せられ、長州が勝ちを拾いました。

セミファイナルはKカーン&栗栖正伸組が馬場&石川敬士組と対戦、10分44秒、石川が栗栖を片エビ固めに決めて馬場&石川組が力の差を見せつけて完勝しています。

シリーズ最終戦は5月16日、札幌中島体育センター(観衆6,900人超満員発表)で最終戦を迎えました。

ジャパン、全日本連合軍による札幌中島体育センター大会は2月1日の全日本プロレス「激突!オールスター・ウォーズ」以来3か月半ぶりでしたがこの時も7,800人(超満員)発表の観客を動員し、札幌での長州人気の高さを証明して見せました。

井上はタイガーマスクと組んで、保永&仲野組と対戦、8分15秒、タイガーマスクが仲野をブロックバスターホールド(岩石落とし固め)でフォール。こちらのブロックバスターホールドは猪木が75年に使っていた相手を横抱きにして後方へ投げてブリッジして固めるタイプの技で、投げはジョージ・ゴーディエンコのスタイルと一緒ででした。

メインイベントは軍団抗争ではなく、M齋藤&長州力組とハンセン&スミス組のタッグマッチ。M齋藤とハンセンは新日本プロレス時代の79年4月の「第2回MSGシリーズ」、80年1月の「新春黄金シリーズ」と2度一緒になっていますが、同じ外国人ヒールサイドでありタッグは組みましたが対戦はなし。

試合は8分24秒、長州がリキラリアットからの体固めでスミスを破り、初の自主興行シリーズ最終戦をピンフォール勝ちで飾って見せました。

Kカーン&谷津組vs鶴田&天龍組。こちらは11分52秒、天龍が谷津をリングアウトで破り、鶴龍コンビが勝ちを拾っています。

セミ前に組まれたのが全日本対国際血盟軍、馬場&石川敬士&渕正伸組とラッシャー木村&鶴見五郎&剛竜馬組の一戦、11分50秒、石川が長州の得意技、サソリ固めで剛をギブアップさせて馬場&石川&渕組の貫禄勝ち。

新日本プロレスでも凌ぎを削っていた小林邦とキッドがシングルで対戦。83年4月、キッドのツームストン・パイルドライバーで首を痛めて欠場を発表した初代タイガーマスクが返上した2本のベルトを争ったことで知られ、4月3日、蔵前国技館ではNWA世界ジュニア、翌4月4日には新潟市体育館でWWFジュニア王座をそれぞれ賭けて王座決定戦で対戦、いずれも両者リングアウトで決着はつかずに終わっています。

試合は小林が場外のキッドめがけて放ったトペを自爆され、高速バックドロップを食らった小林が13分38秒、リングアウト負けを喫しました。

全6戦に亘るジャパンプロレス初のシリーズは豪華メンバーを集め、カードも全日本プロレスのシリーズと同等のモノが組まれましたが観客動員は後楽園、静岡、札幌は満員、超満員。大阪、広島、仙台は満員とはいきませんでした。これはやはり「ジャパンプロレス」という名前が新日本プロレス、全日本プロレスという全国区の団体名のブランド力に負けた部分もあったと思います。
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