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2024年12月22日14:17

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【特別編】マイティ井上さん追悼(24)

82年後半戦、7月2日東京・福生市民体育館で開幕の夏の陣「サマー・アクション・シリーズ」。開幕戦でマイティ井上は全日本プロレス移籍後、初めてテレビ収録でメインイベントに登場。

鶴田とのタッグで「夏の風物詩」ミル・マスカラス&ドスカラス組と60分1本勝負で対戦し14分52秒、マスカラスがダイビング・ボディアタックからの体固めで井上からフォールを奪いました。

このシリーズにマスクマンのウルトラセブンが参戦していますが、先の「エキサイト・シリーズ」の6月6日埼玉県大宮スケートセンター大会の試合前にメキシコに遠征していたとされる元国際プロレスの高杉正彦が謎のマスクマンを連れて来場、それがウルトラセブンで、高杉は代理人として大仁田厚にセブンを挑戦させたいと馬場に直談判。このシリーズから参戦が決まりました。

セブンはこの日、大仁田に奪われたNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座を奪回すべく来日したチャボ・ゲレロと組んで大仁田&石川隆士組と対戦、14分4秒、チャボが大仁田をジャーマン・スープレックスホールドで破っていますが、リングに上がったセブンは大宮で高杉の隣にいた選手とは体型も違って明らかに別人、というよりセブンはどう見ても高杉本人にしか見えず。

大宮大会の試合前に高杉の横にいたのはアマレスをやっていた「大洗の福田君」という学生だったとのことです。

何故こんな陳腐なギミックを思いついたかは疑問ですが、メキシカンで正体不明を演出したかったのでしょう。とは言え大仁田の挑戦者として全日本プロレス参戦が決まった以上、かつての後輩で実績も人気も下の高杉と一定の期間は井上は同格のポジションで試合をしなくてはなりません。

第4戦の7月5日福島県会津体育館で井上は大仁田と初タッグを結成、ジュニアとは言えチャンピオンですから扱いは井上の方が下。チャボ&スティーブ・リーガル(後に新日本プロレスのレギュラーとなるロード・スティーブン・リーガルとは別人)組と対戦、13分41秒、大仁田がリーガルを片エビ固めで破っています。

セブンが大仁田に挑戦したNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負は第6戦の7月9日の熊本市体育館で行なわれ、10分8秒、サンダーファイヤーの要領でパイルドライバー風に頭部を叩きつける技からエビ固めでフォール勝ち。後にFMW時代に決め技にしていたサンダーファイヤー・パワーボムの原型とも言える技でした。

第7戦の7月10日大分県立荷揚町体育館で井上はセブンと初対決。井上&越中詩郎組vsチャボ&セブン組の一戦が組まれ、13分25秒、チャボが越中をジャーマン・スープレックスホールドで破っています。

第8戦、7月11日大分県豊後高田市宮町ロータリー特設リングでチャボと初シングルマッチを行った井上は9分5秒、逆さ押さえ込みの前にフォール負け、10分以上引っ張ってはもらえず。

第16戦は7月22日和歌山県串本町立体育館で井上はタイガー・ジェット・シンと初のシングルマッチを行い4分28秒、体固めでフォール負け。

第23戦、7月30日神奈川県川崎市体育館では大仁田がチャボを迎え撃ちNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座防衛戦を行いました。大仁田のフライング・クロスアタックはチャボにかわされてレフェリーのミスター林を直撃、林レフェリーは場外に転落しダウン。

サブレフェリーの和田京平が入り試合続行、チャボはジャーマン・スープレックスホールドを決め和田レフェリーはカウント2。しかしこの時林レフェリーがリングインし和田と反対側でカウント、カウント3寸前に大仁田の右肩が上がり、チャボの両肩はマットに着いたままとして大仁田の勝ちを宣言。

両レフェリーで見解の相違がありましたが、協議の結果7分8秒、両者ダブルフォールの判定に。判定に問題があり、大仁田の引き分け防衛は認められずNWA本部預りとなりました。

この日のセミファイナルは鶴田にマスカラスが挑戦したUNヘビー級選手権試合で、両者の対戦にしては珍しく感情が爆発したラフバウトとなり、マスカラスの鉄柱攻撃で鶴田が流血、怒った鶴田はマスカラスのマスクを引き裂く暴挙に出て12分1秒、両者リングアウトの引き分け。5分間の延長戦も時間切れとなり、鶴田が13度目のタイトル防衛。

メインイベントは馬場とシンのPWFヘビー級選手権試合でシンのセコンド、上田馬之助、キラー・トーア・カマタが介入する中7分21秒、両者リングアウトの引き分けで馬場が14度目のタイトル防衛を果たしました。馬場とシンは試合テンポが噛み合わず…。

井上は阿修羅・原と組んでハーリー・レイス&ジェリー・オーツ組と対戦。オーツは国際プロレス最後のシリーズ81年「ビッグ・サマー・シリーズ」に来日、8月8日北海道・根室市青少年体育センターでテリー・ギブスと組んで原&井上組のIWA世界タッグ王座に金網デスマッチで挑戦しています。試合は9分12秒、レイスが原をブレーンバスター(バーティカル・スープレックス)から体固めで破っています。

シリーズ最終戦は8月1日後楽園ホールで、井上は第3試合で新人の三沢光晴とシングルマッチで対戦、9分7秒、片エビ固めでフォール勝ち。

メインイベントは鶴田のUNヘビー級王座にレイスが挑戦。15分29秒、レイスがニークラッシャーにいくと見せかけてそのまま後方にバックドロップで鶴田を投げつけ体固め。意表を突かれた鶴田は返すことが出来ずカウント3奪われてベルト移動、レイスが新王者になりました。

次の「スーパー・パワー・シリーズ」は8月26日埼玉県熊谷市民体育館で開幕。馬場はNWA総会出席の為渡米しており試合が組まれていません。

井上はセミファイナルで天龍源一郎とタッグを組み、クラッシャー・ブラックウェル&ルーファス・ジョーンズ組とタッグマッチ45分1本勝負で対戦、ブラックウェル、ルーファス共に初対決。17分10秒、ブラックウェルの180Kgの全体重を乗せたバックフリップからの体固めでフォール負け。

第2戦の8月27日群馬県高崎市中央体育館では大仁田と組んでザ・デストロイヤー&セブン組との対戦、12分32秒、デストロイヤーが井上を片エビ固めで破りました。井上は損な役回りを受けた感があります。

第3戦、8月28日後楽園ホールでは原とのコンビで大仁田&佐藤昭雄組と対戦し30分時間切れ引き分けでした。大仁田とはこの時が初対決でした。

第5戦、千葉県茂原市卸商業団地正面広場特設リングではテリー・ファンクと初タッグを結成、 セミファイナルでスタン・ハンセン&ロン・バス組と対戦、バスとは国際プロレス時代の80年9月「ダイナマイト・シリーズ」で対戦経験あり。

馬場&鶴田組のインターナショナル・タッグ王座挑戦を控えるハンセン&バス組は絶好調で7分3秒、ハンセンがウェスタンラリアットから井上を片エビ固めに押さえています。

井上は西ドイツ・ハノーバーバー・グランプリ・トーナメント(9月2日〜10月24日)に参加する為、9月4日に渡欧、5年ぶりの海外遠征に出ています。
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