81年新日本プロレス「サマー・ファイト・シリーズ」も終盤戦に突入、第25戦は7月31日大阪・高石市臨海スポーツセンター(テレビ生中継、観衆2,600人満員発表)大会。
この日は「ワールドプロレスリング」生中継の順番に振り返っていきたいと思います。先ずは番組の冒頭に初来日(試合をしたのは初、78年4月20日新宿・京王プラザホテルで行われた「MSGシリーズ」開幕前夜祭レセプションに来日、猪木に対戦要求をしている)のまだ見ぬ強豪、「欧州最強の男」「墓堀人」ローラン・ボックがついに新日本プロレスのリングに登場しました。
ボックは木村健吾とシングルマッチ30分1本勝負で対戦、がっぷり組んでから強烈なエルボースマッシュ、バックに廻ってのジャーマン・スープレックス、これで木村健はほぼ戦意喪失。トドメは強烈なダブルアーム・スープレックス一閃、僅か1分35秒、体固めでフォール勝ちしています。
私見では外国人レスラーの日本デビュー戦でのインパクトはこれが過去一でした。この一戦で「ボック世界最強」説が出て神格化されました。木村健がジョバーとしていい仕事をしたのも重要なポイントかと思います。
続いてセミファイナル、坂口征二とアブドーラ・ザ・ブッチャーのシングルマッチ45分1本勝負。坂口とブッチャーは今シリーズの対戦が72年4〜5月の日本プロレス「第14回ワールド・リーグ戦」以来9年2か月ぶり。坂口が目の上を切る流血試合となりましたが、僅か2分24秒、坂口の反則勝ちに終わりました。
ダブル・メインイベント第1試合は猪木&長州力組vsマスクド・スーパースター&バッドニュース・アレン組のタッグマッチ60分1本勝負。外国人組は地味なから実力者同士のタッグチーム。翌週のシリーズ最終戦、8月6日蔵前国技館で猪木と賞金3万ドル&覆面剥ぎマッチで対戦するMスーパースターが必殺のフライング・ネックブリーカードロップからの体固めで11分43秒、長州からフォール勝ちを奪いました。
ダブル・メインイベント第2試合は藤波辰巳のWWFジュニア・ヘビー級王座にNWA世界ジュニア・ヘビー級王者レス・ソントンが挑戦した二番勝負の第2戦60分1本勝負。初戦の7月3日、後楽園ホールでは両者リングアウトに終わっていますが、飛び技もなく、動きにスピードが乏しいソントンは藤波にとってはもはや敵ではなく9分49秒、藤波がジャパニーズ・レッグロールクラッチホールド(回転足折り固め)で3カウントを奪いました。
放送時間の都合で藤波vsソントンは試合の途中で中継終了。流石に正味45分の「ワールドプロレスリング」に4試合は詰め込み過ぎです。
これで藤波は第3代王者時代(78年1月23日〜79年10月2日)の防衛記録24回を超える25回連続防衛記録を達成しています。
藤波はこれで現NWA世界ジュニア王者のソントン、元同王者のロン・スター、現NWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王者のチャボ・ゲレロ、元同王者のスティーブ・カーン、マイク・グラハム、他にカネック、ダイナマイト・キッド、日本人選手では剛竜馬、木村健、阿修羅・原を全て1度は倒しており、ジュニア・ヘビー級で「倒さなければいけない相手はもういなくなった」ということになり、この試合が事実上藤波の「ジュニア卒業マッチ」でしょう。
他、この日から参戦のタイガーマスクはこの日から特別参加のスコルピオンとシングルマッチで対戦し8分52秒、両者リングアウトの引き分け。
ミッシェル・ナドールは藤原喜明を11分2秒、体固めで破り、星野勘太郎&永源遙組vsスタンリー・レーン&フランク・サベージ組は8分37秒、星野がFサベージを体固めで降しています。
第26戦、8月2日後楽園ホール日曜日昼興行、(テレビ収録、観衆2,600人満員発表)大会。私はこの興行は生観戦しています。
メインイベントは猪木とアレンのシングルマッチ60分1本勝負。13分27秒、猪木が卍固めでアレンをギブアップさせました。
セミファイナルは藤波とブッチャーのシングル初体決60分1本勝負。藤波は場外に落ちたブッチャーにドラゴン・ロケット(トペ・スイシーダ)、的が大きいブッチャーだけに躊躇せずにいきましたが、これを抱えて受け止められてしまい、鉄柱に背骨を叩きつけられて藤波は場外でダウン、5分35秒、ブッチャーのリングアウト勝ち。
セミ前がボック都内初登場、長州とのシングルマッチ30分1本勝負で、丸太のような腕でぶち込んていくエルボースマッシュ、長州をリバースフルネルソンに捕らえ、ダブルアーム・スープレックス、3分28秒、体固めでボックのフォール勝ちとなりました。
タイガーマスクはスコルピオンを8分55秒、前方からの回転エビ固めでフォールしました。この試合のレフェリーはユセフ・トルコ。
後楽園ホール大会は8月14日放送の「ワールドプロレスリング」で録画中継され、上記4試合が放送されています。
Mスーパースターは永源を3分31秒、フライング・ネックブリーカードロップからの体固めで破り、ジョージ高野&前田明(日明)組vsソントン&レーン組は9分51秒、レーンが前田を片エビ固め。星野はFサベージに8分7秒、片エビ固めでフォール勝ちしました。
坂口とナドールはこの日試合が組まれていません。
シリーズ最終戦、8月6日蔵前国技館(テレビ収録、観衆9,800人満員発表)大会。メインイベントは賞金3万ドル覆面剥ぎマッチ60分1本勝負。
「明け方に(カール)ゴッチの夢を見た」という猪木が78年5月20日、秋田県立体育館での藤波との「MSGシリーズ」決勝リーグ戦以来、3年3か月ぶりにジャーマン・スープレックスホールドを披露、12分18秒、猪木がフォール勝ちを飾りました。
「首と腰を痛めてジャーマンが出来なくなっていたのでは?」と言われて久しかっただけに猪木のジャーマンでの勝利は嬉しかったです。
敗れたMスーパースターはマスクを剥がされましたが外国人側のセコンドがタオルを顔に巻いて退出させ、リング上で素顔を晒すことはなかったです。
セミファイナルは藤波にレーンが挑戦したWWFジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負、15分4秒、力技であるアルゼンチン・バックブリーカーでレーンをギブアップさせ、26度目の防衛を果たしました。
坂口とブッチャーの大阪大会の再戦、シングルマッチ60分1本勝負は2分52秒、ノーコンテストとなり、タイガーマスクとスコルピオンのシングルマッチ30分1本勝負は10分18秒、タイガーマスクが初公開となるタイガー・スープレックスホールド(猛虎原爆固め)でフォール勝ち。タイガーマスクvsスコルピオン戦のレフェリーはこの時もトルコ。
蔵前大会は翌8月7日の「ワールドプロレスリング」で録画中継され、上記4試合が放送されました。
ボックはナドールとタッグを組み、長州&藤原組と対戦、9分50秒、ボックが藤原をダブルアーム・スープレックスからの体固めで降し、ボック&ナドール組が勝利を飾っています。
星野&永源組vsアレン&Fサベージ組は11分24秒、星野がFサベージを首固めでフォールし、ソントンはG高野を7分24秒、片エビ固めで破りました。
※観戦チケットをアップ致しました。
ログインしてコメントを確認・投稿する